19万人の強力な組織… 「政治・経済・軍事・テロの複合体」
正規軍を牽制する親衛隊として創設… ドローンなどの先端兵器を独占

イスラム革命防衛隊(IRGC)は9日、イスラエルと周辺の湾岸諸国を狙ってミサイル・ドローンを発射した後、「新しい総司令官アヤトラ・セイエド・モジタバ・ホセイニ・ハメネイに捧げる軍事作戦を実行した」と発表した。アメリカとイスラエルの空爆で排除された最高指導者アリー・ハーメネイーの息子モジタバが前日後任に選出された直後に「完全な服従」を誓った後、彼に捧げる軍事作戦を展開したのだ。革命防衛隊は「今回の作戦のコードネームは『ラバイク・ヤ・ハメネイ』(ハメネイよ、私がここにいる)」とし、イラン国営放送はTelegramに「あなたの命令に従い、セイエド・モジタバ」という文言が書かれたミサイルの写真も公開した。
2月28日から始まったアメリカ・イスラエルの空爆で最高指導者が排除されたが、イランの権力者が簡単に崩れないのは、最精鋭の軍事組織革命防衛隊が抵抗を導いているためだという分析が出ている。革命防衛隊は、世界経済の「生命線」ともいえるホルムズ海峡を封鎖した後、大規模なミサイルとドローンによる報復攻撃を実施した。さらに、ハメネイ師の死後、後継者として息子のモジュタバ・ハメネイ師を迅速に最高指導者に擁立し、「国家総力戦」の体制を主導している。イギリスの戦略国際問題研究所は「現代世界で類を見ない政治・軍事・経済・テロリストの複合体」と評した。
革命防衛隊は、イランの正規軍とは別に設けられた軍事組織だ。1979年の革命でパフラヴィー朝を打倒し政権を掌握した初代最高指導者のルーホッラー・ホメイニーは、旧体制に忠誠を誓っていた正規軍を完全には信頼せず、体制防衛を目的とする親衛隊的な組織として革命防衛隊を創設した。
総兵力は約19万人で、正規軍(約42万人)の半数にも満たない。しかし、ミサイルやドローンといった戦略兵器を中心に運用し、対外的な軍事危機の際には正規軍よりも前面に立って行動することが多い。イラン・イラク戦争(1980~1988年)時にはタンカー攻撃、敵陣への秘密侵入、ゲリラ作戦などを担った。海上防衛でも地政学的価値が高いホルムズ海峡とペルシア湾は革命防衛隊が担当している。
革命防衛隊は陸軍・海軍・航空宇宙軍と精鋭特殊部隊コッズ部隊で構成されている。また、傘下に30万~50万人規模のバシジ民兵隊を指揮し、最大1100万人に達する予備軍組織を通じて地域社会を統制している。革命防衛隊は反政府デモの流血鎮圧でも悪名高い。最近のデモで少なくとも3万人が犠牲になったほか、過去の大規模反政府デモが行われるたびに革命防衛隊とバシジ民兵隊が強硬鎮圧を主導した。

政権に対する忠誠を基に革命防衛隊出身者は大統領・国会議長・大臣・国会議員などの要職を担った。革命防衛隊で活動したマフムード・アフマディーネジャード大統領の政権期(2005~2013)には内閣の半分以上が革命防衛隊出身だった。彼らは石油・ガス、建設、通信、金融などの核心産業分野の企業にも進出し、国内総生産の40%以上を掌握しているとされる。アン・スンフン韓国中東学会研究員は「単なる軍組織ではなく、イラン政局を主導する勢力」と述べた。
イランがアメリカ主導の経済制裁の中でも核やミサイル・ドローンなどの武器開発に加速をかけているのも、革命防衛隊が政治・経済権力を握っている独特な国家体制によるものだという分析が出ている。イランは北朝鮮と並んで運用可能な弾道ミサイルの種類と量が最も多い国とされている。現在、2000基以上の弾道ミサイルを保有しているとされる。固体燃料を使用する射程2500㎞の「セッジール-2」をはじめ、1t級弾頭を搭載し80個の子弾を投下する「ホッラムシャフル4」、マッハ13~15の速度で変則機動する極超音速ミサイルファタハ系列ミサイル、最大射程2000㎞に50㎏の爆発物を搭載できるシャヘド系列自爆ドローンなど、先端殺傷兵器を大量に保有している。これらの武器は今回の戦争で「アイアンドーム(イスラエルの防空網)」を一部無力化させるなど、イスラエルと湾岸諸国に打撃を与えた。
アメリカは今回の空爆前から革命防衛隊を狙ってきた。トランプ1期政権はイラン核合意からの脱退の翌年である2019年4月、革命防衛隊を外国テロ組織に指定した。2020年1月にはイラクに滞在していた革命防衛隊コッズ部隊司令官ガーセム・ソレイマーニーを遠隔ドローン作戦で殺害した。今回の戦争でもアメリカの勝敗は結局革命防衛隊との戦いにかかっていると専門家たちは見ている。イン・ナムシク国立外交院教授は「イラン社会の至る所に根付いた革命防衛隊の構造を考えれば、空中攻撃だけで体制を崩すのは難しく、地上戦なしでは政権交代には至りにくいだろう」と述べた。













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