
米国が19日の日米首脳会談で、現在進行中のイラン紛争をめぐり日本に支援を求める可能性が指摘されている。読売新聞は11日、米国が首脳会談を通じて自衛隊によるホルムズ海峡でのタンカー護衛や機雷除去などを要請する可能性があると報じた。これに先立ち、朝日新聞も政府が米国からの支援要請に備え、対応策の検討を始めたと伝えていた。同紙は政府内で自衛隊の哨戒機や空中給油機の派遣といった選択肢も浮上していると報じている。
米国に対する明確な支持の観点から支援要請を受け入れ、対イラン作戦を支援した場合、国内では集団的自衛権を巡る法的根拠について議論が起きるとみられる。集団的自衛権とは、自国が攻撃を受けていなくても、同盟国など密接な関係にある国が攻撃された際に共同で対応できる権利を指す。2015年には当時の安倍晋三首相が安全保障関連法を成立させ、存立危機事態の場合に集団的自衛権の行使を認めた。当時、安倍氏は存立危機事態の例としてホルムズ海峡での機雷除去などを挙げていた。現在、米国はイランによる機雷設置の脅威に対し、強い対応を予告している状況にある。
イラン紛争への支援を巡る国内の意見については、現状が集団的自衛権を発動する事案に該当するかをめぐり、さまざまな見方が出ている。約250日分の石油備蓄を持つ日本が、紛争介入に向けた法的根拠を見いだすのは容易ではないとの分析も多い。先月2日、木原稔官房長官はイランによるホルムズ海峡封鎖が存立危機事態に該当するかとの質問に対し、現状ではそのようには判断していないと述べた。
存立危機事態と判断されなくとも、その前段階である重要影響事態と認定された場合、米軍艦艇への給油や輸送支援などの後方支援に乗り出す可能性もある。安全保障法制は「武力攻撃事態」「存立危機事態」「重要影響事態」の3段階に区分されている。このうち重要影響事態とは、放置すれば日本の平和と安全に重要な影響を及ぼす恐れがある事態を指す。政府関係者は読売新聞に対し、同盟の抑止力を維持するため米国に基本的な協力は行うものの、イラン問題に深く関与することは避けたいのが現政権の立場だと述べた。
こうした関係者の発言を裏付けるかのように、高市首相は対外的に米国の対イラン攻撃に対する評価を控えてきた。高市氏は先月2日の衆議院予算委員会で、米国とイスラエルによる軍事作戦について、詳細な情報を持ち合わせていないため法的評価は差し控えたいと述べ、慎重な姿勢を示した。戦闘が激化した先月9日にも、高市氏はドナルド・トランプ大統領とは直接話をしていないとした上で、米国には米国なりの理由があるのだろうとし、まずは話を聞きたいと述べるにとどめた。政府は米国との同盟関係の維持と、中東での戦闘拡大回避の間でバランスを取ろうとしているとみられる。
一方、エネルギー市場はドナルド・トランプ米大統領の早期終戦の可能性を示唆する発言を受け、下落傾向に転じている。一時1バレル=100ドルを超えていた国際原油価格は、現在80ドル台で推移している。10日、インターコンチネンタル取引所(ICE)で取引された5月渡しのブレント原油先物の終値は1バレル=87.8ドルとなり、前日比11%の急落となった。
















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