
米政府がイラン戦争による世界のエネルギー市場の混乱を緩和するため、海上で滞留しているロシア産原油および石油製品の取引を30日間に限り一時的に認めたとロイター通信が12日(現地時間)に報じた。
スコット・ベッセント米財務長官は今回の制裁緩和について、イラン戦争の影響で不安定化した国際エネルギー市場を安定させるために必要な措置だと説明した。この発表を受け、13日午前のアジア市場では原油価格の上昇がやや鈍化した。
先月28日に始まった米国とイスラエル、イランの戦闘により、中東の主要な原油・天然ガス供給ルートが遮断され、国際原油価格は上昇を続けている。
米財務省が発表した許可文書によると、今回の措置は3月12日時点ですでに船積みされていたロシア産原油と石油製品に限られるという。有効期限はワシントン時間で4月11日午前0時までとなっている。
ベッセント長官はこの措置が「限定的に設計された短期的対応」であると強調し、ロシア政府に実質的な財政的利益を与えるものではないと説明した。ただ、一部ではこの対応がロシアの戦争資金を遮断するために西側諸国が進めてきた対ロ制裁と矛盾する可能性があるとの指摘も出ている。
欧州連合(EU)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は「今はロシアに対する制裁を緩和すべき時ではない」と反対の立場を示した。
今回の決定は、原油価格の急騰が米国経済や消費者に与える影響を抑えたいホワイトハウスの意向を反映したものとみられる。11月の中間選挙を控え、物価抑制が急務となっている共和党の政治事情も背景にあると指摘されている。
米政権はまた、エネルギー輸送コストの抑制を目的にジョーンズ法の適用を一時停止することも検討しているという。ジョーンズ法は米国内の港湾間の海上輸送について、米国で建造され米国人が所有し、米国人乗組員が乗船する米国籍船のみの使用を義務付ける海運法だ。
米ホワイトハウスのスティーブン・ミラー副首席補佐官はフォックス・ニュースに出演し「ドナルド・トランプ米大統領は石油価格を引き下げるため、あらゆる措置を講じている」と述べ、今後も追加対応を取る可能性を示唆した。
















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