
欧州連合(EU)のエネルギー担当当局が、中東情勢の悪化に伴う深刻なエネルギー危機に対応するため、域内市民に対しリモートワークの拡大と移動の自粛を呼びかけた。「ポリティコ(Politico)」などが31日(現地時間)に報じたところによれば、EUのダン・ヨルゲンセン欧州委員(エネルギー担当)は同日開催されたEU加盟27カ国のエネルギー相緊急理事会において、現在の危機が長期化する可能性を指摘し、欧州は極めて峻烈な状況に直面しているとの認識を示した。
ヨルゲンセン氏は、仮に明日にも戦闘が終結したとしても、以前のような安定した需給バランスへの回帰は当面困難であると断言。特にディーゼル燃料や航空燃料の消費抑制が、事態の改善に直結すると強調した。これに関連し、同氏は国際エネルギー機関(IEA)が提示した勧告を遵守するよう加盟各国に促している。この勧告には、可能な限りのリモートワーク実施、高速道路における制限速度の時速10km引き下げ、公共交通機関の利用奨励、自家用車の利用制限、さらにはカーシェアリングの拡大やエコドライブの実践といった、広範な行動変容が含まれている。
また、長期的な構造対策として、再生可能エネルギーへの転換を加速させる必要性を説き、今こそ「エネルギー構造の転換(エネルギー・トランジション)」を断行し、エネルギー自立を達成すべき時であると訴えた。今回の閣僚級会議では具体的な法的拘束力を持つ政策の決定は見送られたものの、欧州委員会は近く、EUレベルでの包括的な緊急対策パッケージを発表する方針だ。
現在、欧州では今回の事態が1970年代のオイルショックを上回る歴史的なエネルギー危機へと発展することへの警戒感が強まっている。一部の専門家からは、その経済的打撃は新型コロナウイルスの世界的パンデミックに匹敵し、グローバル経済に構造的な停滞を招く恐れがあるとの分析も示されており、欧州各国は市民生活の制限という苦渋の決断を迫られている。
















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