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「もう誰も信じていない」トランプ発言”スルー”で原油暴騰…市場が突きつけた残酷な現実

荒巻俊 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

ドナルド・トランプ米大統領の戦争を巡る発言に対し、市場が徐々に懐疑的な反応を示している。

戦争初期には、トランプ氏の発言一つで国際原油価格が大きく変動する場面も見られたが、足元では終戦の可能性を示唆する発言があっても相場は大きく下落していない。市場では、発言内容よりも実際の供給不足への懸念を重視する傾向が強まっているとの見方が出ている。

5日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、外交的な発言と軍事的威嚇の間を行き来するトランプ氏の言動について、市場が徐々に反応を鈍らせていると分析した。

実際、約2週間前の先月23日、トランプ氏が自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」を通じ、イランのエネルギーインフラへの攻撃を5日間見送るとともに、イランとの交渉を開始する方針を示した際には、市場は即座に反応した。指標となるブレント原油先物は1日で10%超下落し、1バレル=99.94ドル(約1万5,970円)まで値を下げ、8取引日ぶりに100ドル(約1万5,980円)の節目を割り込んだ。

当時の市場は、タンカーの航行が事実上滞っていたホルムズ海峡の情勢がこれ以上悪化しないとの期待を織り込んだ動きとみられる。一般に、原油供給への懸念が和らげば、価格は下落しやすい。

しかし、この効果は長続きしなかった。先月26日、トランプ氏が再び「10日間の攻撃中断」を表明した際、原油価格は一時下落したものの、数分で元の水準を回復した。さらに30日には、トランプ氏が「イランと真剣な交渉を行っている」と述べる一方、「ホルムズ海峡を開放しなければイランのインフラを破壊する」と警告したが、市場の反応は限定的だった。ブレント原油は再び1バレル=110ドル(約1万7,400円)を上回り、上昇基調が続いた。

トランプ氏が交渉に言及し、終戦の可能性を示唆したものの、実際にはホルムズ海峡を通じた原油輸送は依然として停滞しており、情勢改善の兆しも乏しかったためとみられる。

市場が大統領の発言に懐疑的になった背景には、相反する情報も一因と指摘されている。今月1日、トランプ氏はイランが休戦を要請したと明らかにしたが、イラン外相はこれを否定した。この際、原油価格に大きな変動は見られなかった。しかし同日夜、トランプ氏が国民向けのテレビ演説でイランへの爆撃継続を表明すると、原油価格は即座に上昇した。

米金融情報コベイシ・レターのアダム・コベイシ編集長は、「イランにとって最大のレバレッジ(交渉上の影響力)は原油価格であり、トランプ氏はこれを抑えるため、継続的に市場の関心を引く発言を行っている」と分析した。

結局、原油価格はトランプ氏が交渉に言及する前の水準に戻った。5日のブレント原油先物(6月限)は前日比1.6%上昇し、1バレル=110.77ドル(約1万7,500円)となったほか、米国産原油の指標であるウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)先物(5月限)も同0.65%上昇し、1バレル=112.27ドル(約1万7,800円)を付けた。米国内のガソリン価格も1ガロン=4.11ドル(約650円)まで上昇し、戦争前と比べて約38%上昇するなど、実体経済への圧力が強まっている。

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