
「ホルムズ海峡は以前の状態に戻った。いかなる接近の試みも敵への協力とみなす」
18日(現地時間)、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)によるホルムズ海峡の再封鎖宣言は、前日行われたイランのアッバース・アラーグチー外相による「海峡開放」の発表からわずか23時間後に出された。丸一日も経たずにイランから正反対のメッセージが発信され、世界中を混乱に陥れた。
米国のドナルド・トランプ大統領がアラーグチー外相に対して「感謝する」と述べたことについても、IRGCは「テロリストのように発言する米大統領の主張には全く信憑性がない」と反発した。戦争勃発以降、穏健派の協議の試みを強硬派のIRGCが覆す事例が繰り返される中、一部では「イラン内部で穏健派と強硬派の権力闘争や路線闘争が繰り広げられている」という見方が出ている。
行き詰まっている協議の糸口を見出すためのアラーグチー外相の「ホルムズ海峡の開放」発表は、イラン国内で激しい反発に直面した。IRGCの関係者はアラーグチー外相の発表直後、国営放送を通じて「ホルムズ海峡を通過するにはIRGCの許可が必要だ」と述べた。IRGCの立場を代弁するファルス通信は「外相の予期せぬ投稿と、それに続くトランプ大統領の焦りと虚勢が同時に噴出し、イラン社会は混乱の中に陥った」と報じた。
メフル通信も「追加の説明が欠けた外相の文章は、トランプ大統領が『勝者』を自称する絶好の機会を提供した」と述べた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が入手した湾岸地域の船員たちの会話録音によると、自らをIRGC所属と明かした人物は「我々はどこかのバカのSNS投稿ではなく、イラン最高指導者ハメネイ師の命令に従って海峡を開放する」と述べたという。「どこかのバカ」とはアラーグチー外相を指していると思われる。
イラン最高指導者のモジタバ・ハメネイ師も18日の「イランイスラム共和国軍の日」を迎え、「勇敢な海軍が敵に新たな苦い敗北をもたらす準備ができている」と述べた。事実上、IRGCを支持するメッセージとして解釈された。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)はこれをイラン内部の強硬派と穏健派の権力闘争と解釈した。
ISWは「現状はイラン政権内部の広範な分裂を反映している」とし、「イラン内の異なる派閥が協議案に対して非常に異なる立場を持っていることを示唆している」と述べた。WSJも「前最高指導者のアリ・ハメネイ師の死後、イラン指導部が分裂した」とし、「複数の派閥間の争いが始まった」と報じた。
このような混乱は今回が初めてではない。協商派に分類されるイランのマスウード・ペゼシュキヤーン大統領は3月7日、近隣の中東国がIRGCのミサイル・ドローン(無人機)の報復で広範な被害を受けたことについて「我々の兄弟たちに謝罪の意を表する」と述べた。
それにもかかわらず、IRGCはこれに反発し、中東国への報復の強度をさらに高めた。ペゼシュキヤーン大統領が先月末、IRGCに「休戦しなければイランの経済は1か月以内に完全に崩壊する」と休戦を促した直後には、IRGCがこれに反発し、大統領の閣僚の任免権を行使を阻止したという報道もあった。
ただし、このような分裂に見えるイランの姿が、実際には過去の米国との核協議の遅延のために使ってきた「良い警官・悪い警官」戦略と変わらないという分析も提起されている。イラン指導部はIRGCという「一つの体」で構成されており、彼らを強硬派・穏健派に分けることは西側の希望が反映された理解に過ぎないということだ。
実際、イラン内部の強硬派・穏健派間の「内紛説」は主に米国などの西側と反イラン体制のメディアで提起されている。反体制メディアのイラン国民抵抗評議会(NCRI)は「イランの穏健派が強硬派を抑えてくれるという期待に、西側はあまりにも長い間騙された」とし、「良い警官と悪い警官は同一人物だ」と述べた。ペゼシュキヤーン大統領やアラーグチー外相なども過去にIRGCに入隊し、イラク戦争で長期間勤務した経歴がある。
現在イランの真の実権者はIRGCのアフマド・ヴァヒーディー総司令官であるという見方も出ている。米国との交渉を総括するイランのモハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ国会議長はただヴァヒーディー総司令官にだけ報告を行い、アラーグチー外相はヴァヒーディー総司令官とペゼシュキヤーン大統領という「二人の上司」の間で慎重な姿勢を見せる状況だとイランのメディアが報じた。海外メディアは「イラン指導部内にはある程度交渉を重視する流れがあるが、IRGCの承認なしにはホルムズ海峡の再開放や終戦協定の締結は不可能だ」と分析している。













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