
ドナルド・トランプ米大統領は、連邦最高裁判所で違法と判断された自身の関税措置を巡り、企業が還付を請求しない場合に「高く評価する」と言及し、企業側の対応をけん制した。
22日(現地時間)の米メディア「ザ・ヒル」の報道によると、トランプ大統領はCNBCとのインタビューで、AppleやAmazonといった大企業が、依然として関税還付の申請を行っていない点について問われ、「そうしない場合は高く評価する。それは私をよく理解しているということだ」と回答し、「その点は念頭に置く」と付け加えた。
この発言は、米税関・国境警備局(CBP)が、関税を納めた輸入業者や仲介業者を対象に還付申請を処理する専用ポータルを開設した直後に行われた。これに先立ち、連邦最高裁判所は2月、トランプ政権が「国際緊急経済権限法」を根拠に課した関税措置について、権限を逸脱しているとの判決を下している。なお、徴収済みの資金の還付に関する具体的な指針は未定である。
CBPによれば、還付対象となる輸入業者は33万社を超え、総額は約1660億ドル(約26兆4,000億円)に上る。還付手続きには全ての輸入申告書の提出が必要であり、審査には60〜90日程度を要する見通しだ。
トランプ大統領は最高裁判決を「些細な障害」と表現し、「あの判決のせいで1660億ドルを返還しなければならない。最高裁が『徴収済みの資金は返還不要』と明記すべきだった。最高裁判所の判断には納得がいかない」と不満を露わにした。
懸念されているのは、還付申請の可否が、純粋な法的手続きの問題を超え、大統領の意向を過度に意識した「政治的な忖度」に発展しかねない点だ。法的に保障された還付手続きであるにもかかわらず、企業が政治的な影響力を懸念する状況が生じていると米メディアは指摘する。
また、トランプ大統領は関税政策自体を撤回する考えを示しておらず、通商法301条など別の法的根拠に基づき、再び関税を課す可能性に言及している。一連の論争は、法的な還付問題にとどまらず、大統領が企業に対してどこまで政治的影響力を行使しようとしているのかを示す事案として注目されている。
















コメント0