
ロシアが、世界初となる「老化防止ワクチン」の実用化に向けた大規模研究に着手した。
ニューヨーク・ポストなどは2日、若さへの執着で知られるロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、先週科学者らに対し「永遠の若さを維持するワクチン」の開発を指示したと報じた。
報道によると、人口減少に直面するロシア政府は、老化防止ワクチン開発を含む国家保健プロジェクトに2兆ルーブル(約4兆1,800億円)を投資する方針だ。
2024年時点で米国男性の平均寿命は76.5歳である一方、ロシア男性は約68歳にとどまっている。
BBCは過去に、ロシア男性の早期死亡率が高い最大要因として過度な飲酒習慣を挙げる研究結果があると報じていた。
こうした中、ロシア科学・高等教育省のデニス・セキリンスキー次官は、医師や保健専門家300人以上が出席した会議で、国内研究陣が生物学的老化に関係する「RAGE(終末糖化産物受容体)」を標的とした遺伝子治療法を開発したと明らかにした。
同次官は、RAGE受容体を遮断すれば老化を効果的に停止、あるいはその進行を遅らせることが可能だと説明した。
同次官はさらに、同受容体を標的とした「世界初の老化遺伝子治療薬」の開発を目指していると述べた。
RAGEとは、細胞表面に存在する受容体タンパク質で、「AGEs(終末糖化産物)」と呼ばれる物質を感知し、細胞内部へ炎症やストレス信号を伝達する役割を持つ。
AGEsは揚げ物など高温調理食品や高血糖状態で多く生成されるとされている。
ロシアはこれまで、RAGE関連研究を実験室や動物モデルを用いて進めてきたが、人体臨床試験はまだ実施されていない。
ロシア当局は早ければ2028年にも、このワクチンの量産開始を目指している。
若さへの執着で知られるプーチン大統領
今年73歳を迎えるプーチン大統領は、以前から若さや健康、不老不死への関心が強いことで知られている。
昨年9月、中国・北京で開催された軍事パレードの席上、習近平国家主席と並んで歩きながら「永生」に関する会話を交わしたことも話題となった。
ロイター通信によると、習近平国家主席やプーチン大統領、金正恩総書記ら20カ国以上の首脳が天安門の楼閣へ移動する中、プーチン大統領が何かを語り、通訳が「生命工学は絶えず進歩している」と中国語で伝える音声が生中継された。
その後の発言は不鮮明だったが、プーチン大統領側の通訳が習主席に対し、「人間の臓器は継続的に移植可能であり、長く生きるほど若返り、不死に至ることさえできる」と伝えたという。
これに対し習主席は、「今世紀中に人類は150歳まで生きられるようになるかもしれない」と応じたとされる。
「健康維持のため鹿の血で入浴」報道も
さらに2022年には、プーチン大統領が健康維持のため「鹿の血」を利用していたとの報道も浮上した。調査報道メディアのプロエクトは2022年4月、健康不安説が続いていたプーチン大統領が、鹿の角から採取した血液を用いた入浴療法など、民間療法を取り入れていたと報じた。同メディアによると、プーチン大統領は2000年代半ばから鹿の角から採取した血液を満たした浴槽で入浴していたという。また、そのためにロシア・アルタイ地方へ頻繁に訪れていたとの証言も得たとしている。ただし、アルタイ産の鹿の角や血液に若返り効果・健康改善効果があるとする科学的根拠は確認されていない。一方で、プーチン大統領をめぐっては長年にわたり健康不安説が絶えず、がん専門医を常に同行させているとの臆測も広がってきたが、本人が公の場で認めたことは一度もない。
















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