李強首相、趙楽際・全国人民代表大会常務委員長、王毅外相、龔正・上海市長らと会談

来週予定されている米中首脳会談を前に、中国が訪中したドナルド・トランプ米大統領側近の共和党上院議員に異例の厚遇を行った。
米中関係安定へのメッセージを発信する一方、台湾問題を核心問題として改めて強調した形だ。
8日付の中国共産党機関紙・人民日報によると、中国共産党序列2位で経済政策を統括する李強首相、序列3位の趙楽際全国人民代表大会常務委員長、外交トップの王毅中央外事工作委員会弁公室主任兼外相は前日、スティーブ・デインズ米共和党上院議員率いる訪中団と相次いで会談した。
中国指導部はデインズ議員らに対し、台湾問題は「越えてはならないレッドライン」だと改めて強調する一方、米中関係安定と協力の必要性も訴えた。
デインズ議員は共和党内でも代表的な親トランプ派として知られ、今回は民主党議員も含む超党派の上院議員団を率いて中国を訪問した。
同議員は、第1次トランプ政権時代の米中貿易戦争で非公式の仲介役を担った人物としても知られている。
中国最高指導部がデインズ議員と相次いで会談した背景には、来週予定されるトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談を前に、友好的な雰囲気を演出する狙いがあるとみられている。
中国側はトランプ大統領の訪中日程を公式確認していないが、米国側は14~15日にトランプ大統領が訪中し、習主席と首脳会談を行う予定だとしている。
李強首相はデインズ議員との会談で、「中国と米国が対立より対話を、ゼロサム競争より相互利益に基づく協力を拡大し、安定的かつ予測可能な経済・貿易関係を維持することを望む」と述べた。
そのうえで、「台湾問題は中国の核心的利益に関わる問題であり、米中関係における最初の越えてはならないレッドラインだ」と強調した。
趙楽際委員長も、「台湾問題は中国核心利益の中核であり、米中関係で最も重要かつ敏感な問題だ」と述べ、「米国が『一つの中国』原則を順守し、台湾問題を慎重に扱うことを望む」と語った。
王毅主任兼外相も、米国は中国の核心利益を尊重し、相違を適切に管理すべきだと強調した。
一方で、両国は競争相手ではなくパートナーとして認識すべきだとし、関係安定への意欲も示した。
これに先立ち、龔正上海市長も5日、上海でデインズ議員一行と会談し、米国との経済・貿易協力拡大への期待を表明していた。
中国側は米中関係安定の必要性を訴えつつも、首脳会談を前に台湾問題を改めて前面に押し出した形だ。
中国専門家らは、デインズ議員が事実上、トランプ大統領と中国指導部をつなぐ非公式な意思疎通ルートの役割を果たしていると分析している。
復旦大学国際問題研究院副院長を務めた沈丁立氏は、「デインズ議員はトランプ大統領と非常に近く、対中認識もトランプ氏と似ている」と指摘した。
そのうえで、「デインズ議員がトランプ大統領の特命を受けて訪中したわけではないかもしれないが、トランプ氏が今回の訪中に反対することはなかっただろう」と述べた。
シンガポールのISEASユソフ・イシャク研究所の李亮富上級研究員は、「中国は台湾問題を強調しているが、トランプ大統領が台湾政策を大きく変える可能性は高くない」と分析した。
さらに、「トランプ大統領にとっては、大規模購入契約など経済的成果を確保することの方がより重要な目標になるだろう」との見方を示した。













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