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「米国民の家計事情は考えていない」…トランプ氏発言に“億万長者大統領”との批判

竹内智子 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

ドナルド・トランプ米大統領がイラン戦争に伴う経済的負担に関連し、「米国民の家計事情については考えていない」と発言し、物議を醸している。米国内で生活費負担が高まる中での発言だけに、「庶民感覚とかけ離れた億万長者の大統領だ」との批判が強まっている。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)は17日(現地時間)、トランプ大統領がイラン戦争後、米国民の経済的負担が増している状況にもかかわらず無関心とも取れる姿勢を見せ、政治的な逆風に直面していると報じた。

トランプ大統領は中国訪問前の12日、記者団から「米国民が直面している経済的困難が、戦争終結に向けた交渉の動機になり得るか」と問われ、「全くそうではない(Not even a little bit)」と答えた。

さらに、「私が唯一考慮しているのは、イランの核兵器保有を阻止することだ」と付け加えた。

NYTは、この発言が物価上昇や原油価格高騰によって生活費負担が増している時期に出た点を指摘した。

同日、米労働省は、先月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比で3.8%上昇し、2023年5月以来最も高い上昇率を記録したと発表した。これは過去3年間で最も速いペースの上昇となる。

また、イランとの戦争が始まった2月以降、平均ガソリン価格は40%以上上昇し、1ガロン当たり4.50ドル(約716円)を突破した。食料品価格も4年ぶりの高い上昇ペースとなっている。

これに対し、米民主党は即座に反発した。民主党全国委員会(DNC)のローズマリー・ボグリン広報局長は声明で、「トランプ大統領は本音を露呈した」としたうえで、「彼は生計維持に苦しむ米国民を気にかけていない」と批判した。

共和党内からも懸念の声が上がった。アリゾナ州で共和党系ストラテジストとして活動するバレット・マーソン氏は、トランプ大統領の発言について、「我々の苦しみを理解していないだけでなく、むしろ苦痛を増幅させ、さらには気にも留めていないという印象を与えかねない」と述べ、「政治的問題につながる可能性がある」と指摘した。

NYTは、トランプ大統領がこれまで億万長者としてのイメージを前面に出しながらも、自らを米国の「疎外された人々」の代弁者だと主張してきたものの、今回の発言によって、庶民の経済的苦痛とかけ離れているとの認識がさらに強まっていると指摘した。

実際、世論も悪化する傾向を見せている。

CNNが最近実施した世論調査によると、回答者の70%がトランプ大統領の経済政策に反対すると答えた。また、77%はトランプ大統領の政策によって自分たちの地域の生活費が上昇したと回答しており、これには共和党支持層の過半数も含まれていた。

NYTは、過去の米政権が戦争によって経済的負担が増した際、国民の苦境に共感を示すメッセージを繰り返し発信してきたのとは対照的に、トランプ大統領は経済的苦痛への共感を示していないと批判した。

NYTによると、ジョージ・W・ブッシュ元米大統領は、2008年のイラク・アフガニスタン戦争当時の原油価格高騰に関連し、「米国民が感じている不安を十分に反映できていない」と語るなど、家庭や企業への共感をたびたび示していたという。

一方、トランプ大統領は物議を醸した発言についても引き下がる姿勢を見せていない。発言後に行われたFOXニュースのインタビューでは、「完璧な発言だった」としたうえで、「もう一度言うとしても同じように話すだろう」と述べた。

さらに戦争については、「短期的な痛みはあるが、人々が考えているよりはるかに小さい」と主張した。

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