「地下要塞はまだ死んでいなかった」イラン、空爆を受けたミサイル基地を“想定以上の速度で復旧”

米国とイスラエルによる集中的な空爆で打撃を受けたイランが、地下ミサイル基地の復旧作業を急速に進め、長距離ミサイル戦力を相当程度回復させていることが明らかになった。
米CNNは31日(現地時間)、衛星画像の分析結果をもとに、イランが空爆で封鎖された地下ミサイル基地の出入り口を次々と復旧していると報じた。これは、米国とイスラエルによる空爆戦略の限界を示していると伝えた。
報道によると、イランは米国とイスラエルの攻撃を受けた18カ所の地下ミサイル施設について、計69カ所あったトンネル入口のうち50カ所を再開通させたという。一部施設では、爆撃で損壊した道路が補修・再舗装された様子も確認された。
米国とイスラエルは数週間にわたり、道路を破壊しトンネル入口を埋め戻すことでイランの地下ミサイル基地へのアクセス遮断を図ってきた。しかしイラン側は、ブルドーザーやダンプカーといった比較的簡易な重機を投入し、復旧を進めてきたとみられる。
実際、複数の基地では10台を超える建設機械が投入され、トンネル入口の復旧作業が進められている様子が衛星画像で確認された。
イラン南西部デズフールのミサイル基地では、地下施設につながる5カ所の出入り口のうち4カ所が復旧した。西部ケルマンシャー北部の基地でも、トンネル入口と接続道路が再び使用可能な状態に整備されたことが明らかになった。
米ジェームズ・マーティン不拡散研究センターのサム・レア研究員は「イランが生産能力を失っても、発射設備と運用要員が残っていればミサイル発射は継続可能だ」と指摘し「相当量のミサイル備蓄も保有している」と分析した。
さらに「米軍は戦術面では高い成果を上げるが、それを実現可能な戦略目標に結び付けられなければ、結果として戦略的失敗に終わりかねない」と述べた。
ドナルド・トランプ米大統領はこれまで、イランのミサイル戦力の無力化を軍事作戦の主要目標の一つに掲げてきた。
しかし専門家らは、イランが20年以上かけて構築してきた地下ミサイル施設が数百メートル級の岩盤下に設置されていることから、トンネル入口への攻撃だけでは施設全体を無力化するのは困難だとみている。
イランは現在も約1,000発のミサイルを地下施設内に保管していると推定される。これらは深い地下に格納されているため、地上からの空爆の影響を比較的受けにくい可能性がある。
ハンブルク大学平和研究・安全保障政策研究所の上級研究員ティムール・カディシェフ氏は「イランは過去20年間、このような形の戦争を想定して備えてきた。極めて周到な準備がなされている」と評価した。
米情報当局はイランがドローン生産を再開し、ミサイル発射装置や生産施設の復旧も加速させているとみている。
米政府関係者はCNNに対し「イランの軍事再建は情報当局の想定を上回るペースで進んでいる」と語った。
カディシェフ研究員は「イランに対して軍事的手段を用いることの難しさを示す事例だ。高度かつ高価な兵器で破壊しても復旧にはブルドーザー程度で対応できる」と指摘している。















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