
欧州では、長期化するウクライナ戦争に加え、ロシアによる軍事的圧力や米国の同盟政策の変化を背景に、安全保障への不安が高まっている。
30日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、前日にルーマニアの集合住宅にロシアのドローンが衝突し、2人が負傷したとのことだ。北大西洋条約機構(NATO)加盟国の領土内で発生した今回の事件は、ウクライナ戦争が5年目に入る中、欧州の安全保障上の懸念を一層強めるものとなった。
欧州各国は最近、戦況が膠着状態に陥る中で、ロシアがウクライナ支援国に対する威圧の度合いを強めているとみている。欧州の指導者らは、ロシアが今後3~5年以内にNATOを直接脅かす可能性があると警告しているほか、ドナルド・トランプ米大統領が欧州防衛における米国の役割に疑問を呈していることも、不安を増幅させていると指摘している。
専門家らは、ロシアがNATO加盟国に対するドローン侵入やサイバー攻撃、インフラへの破壊工作などを通じて、欧州全域に不安を広げようとしていると分析している。同時に、西側諸国のウクライナ支援の意思を弱め、西側がウクライナに停戦交渉を迫るよう仕向ける狙いもあるとみられている。
ジェームズ・マーティン不拡散研究センターのハンナ・ノッテ氏は、「ロシアの戦争遂行は順調とは言えず、ウクライナによるロシア本土への攻撃がますます大きな圧力となっている」としたうえで、「ロシアはウクライナ支援国に対する脅威を強めている」と指摘した。
欧州の不安をさらに深めているもう一つの要因は、米国の姿勢の変化だ。米国は欧州各国に対し、自国防衛の負担をより多く担うよう求める一方で、兵力や軍事資産をインド太平洋地域へ再配置している。
最近、米国防総省は、有事の際に欧州へ増派する予定だった一部の長距離打撃能力や空中給油機の規模を縮小する方針をNATO加盟国に伝えた。トランプ大統領はドイツ駐留米軍5,000人の撤収を決定しており、ドイツへのトマホークミサイル配備計画についても見直しの可能性が指摘されている。
一方、トランプ大統領はポーランドに米軍5,000人を追加配備すると表明し、欧州内の混乱をさらに深めている。
元NATO駐在米国大使のジュリアン・スミス氏は、「現在の米国の政策には多くの矛盾がある」としたうえで、「プーチン大統領がNATOの弱体化を認識し、より攻撃的な行動に出るリスクがある」と警告した。
ロシアも威圧を強めている。ドミトリー・メドベージェフ前露大統領はこの日、欧州に向けて「あなた方の政府は一方的にロシアとの戦争に踏み込んだ」としたうえで、「もはや平穏な眠りの時代は終わった」と主張した。
また、中東戦争の影響で防空ミサイルの在庫不足が深刻化しており、ウクライナやNATO加盟国が必要な兵器を十分に確保できていないことも懸念材料となっている。
















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