
米国のドナルド・トランプ大統領はイランの核脅威を排除すると4か月間戦争を繰り広げた。しかし最終的な核合意の核心条件は解決できず、イラン産原油の販売と数十億ドル規模の凍結資金解除のカードを先に切った。ホルムズ海峡を再び開き、イランを交渉の場に留めるための「前払いのインセンティブ」だ。イランをひざまずかせたと自負してきた米トランプ政権が逆にテヘランの資金から先に解放する形になったとの指摘がある。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は21日(現地時間)、米国がイラン産原油の販売を許可する方向で扉を開け、海外に凍結されたイラン資金の数十億ドルを解放する案を整えていると報じた。米国はこれをイランの譲歩に対する最終的な報酬ではなく、ホルムズ海峡の開放と交渉参加を誘導する初期のインセンティブとして検討している。
イランもスイス会談後、経済的成果を積極的に強調した。イランのアッバース・アラーグチー外相は原油・石油化学製品の輸出制裁が免除され、米国の海上封鎖が解除されたと主張した。彼は一部の凍結資金の解除と大規模な再建・開発計画も稼働したと明らかにした。ただし米政府はイラン側が提示した措置がすべて確定したかどうかを公式に確認していない。米国は原油販売の許可範囲や凍結資金の解除方法などを引き続き調整していると伝えられている。
米国が経済的なアメを急ぐ背景にはホルムズ海峡がある。イランはレバノンでイスラエルと親イラン武装組織ヒズボラの衝突が続く中、海峡を再び閉じると圧力をかけた。ホルムズ海峡は世界の原油輸送量の5分の1程度が通過する重要な通路だ。イランが通航を制限すれば国際原油価格と海上運賃が急騰し、湾岸諸国のエネルギー輸出も揺らぐ可能性がある。
米国とイランは今回の会談で商船の安全な通航のためのホットラインを設置することにした。双方は偶発的な衝突や誤判を防ぐためのコミュニケーションシステムを運営し、今週も仲介国が参加する実務交渉を続ける。イランは戦争を経てホルムズの制御力を交渉のレバレッジに変えた。核プログラムを先に放棄せずとも原油輸出と凍結資金問題を交渉テーブルに載せた形だ。
実際にトランプ大統領が戦争の核心目標として掲げた核問題は結論を出せなかった。米国はイランが保有する高濃縮ウランを廃棄するか国外に持ち出して、今後20年間ウラン濃縮を中断するよう要求している。イランは自国で濃縮度を下げる方法と10年程度の濃縮中断を提案したとされている。
双方は核問題と制裁、合意履行の監視などを扱う実務グループを稼働させ、60日以内に最終合意を推進することにした。しかし濃縮ウランの処理と濃縮中断期間で依然として大きな隔たりがある。米国はイランの核の譲歩を確保できない状態で経済的報酬を先に提示した。米トランプ政権にとってはホルムズ海峡を開き戦争再開を防ぐための現実的な選択だ。
一方、イランは核交渉に先立ち原油輸出と凍結資金という実利を得る機会をつかんだ。戦争でイランを屈服させようとしたトランプ大統領の構想が交渉の場では資金を先に解放する取引に変わっている。













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