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「技術覇権戦争」の米中、今度は量子コンピューターで激突

望月博樹 アクセス  

トランプ政権が、量子コンピューティングを国家戦略資産として格上げし、中国との技術覇権の競争に拍車をかけている。ドナルド・トランプ大統領は22日、ホワイトハウスで量子コンピューターに関する大統領令2件に署名し、連邦機関に2028年までに量子コンピューターの研究システムを構築するよう指示した。

最初の命令には、商務省と国防総省が5年以内に、衛星測位システム(GPS)を代替する量子センサーを配備するという内容も含まれている。敵の信号の妨害なしに、宇宙探査や戦闘能力を向上させるのが狙いだ。2番目の命令は、2031年までに量子の標準暗号のセキュリティシステムを構築し、ハッカーによる基盤施設のまひの試みを防ぐよう指示している。これは、ジョー・バイデン政権が示した目標より4年早いスケジュールだ。

署名式には、アービンド・クリシュナIBM最高経営責任者や、ルース・ポラット・アルファベット社長兼最高投資責任者など、業界の関係者が出席した。米商務省は先に、IBMなど9つの量子企業に20億1,300万ドル(約3,255億3,000万円)を支援し、政府はグローバルファウンドリーズやDウェーブ・クオンタム、リゲッティ・コンピューティングなどの株式の一部を取得することにした。インテルの株式の取得と同様の方法で、民間企業の株式を確保する戦略だ。

マイクロソフトは今月初めに量子チップ「Majorana 2(マヨラナ2)」を公開し、2029年の商用化を予告した。また、アマゾンのAI部門を統括するピーター・デサンティス氏は、5〜7年以内に商業的に有用な小型の量子コンピューターが登場すると予測している。中国も10年前から量子技術を磨き、デュアルコアの量子コンピューターやQRAM構造の論文発表などの成果を上げており、今回の措置は、米国が主導権を守るための牽制と解釈されている。

最新モデル、ジェミニ3.5の性能を上回る…智譜AIの時価総額が約20兆9,000億円を突破

中国のAIスタートアップ、智譜(ジープー)AIが、香港上場から6カ月で株価が20倍以上跳ね上がり、時価総額が約20兆9,000億円を突破した。新たに発表したオープンソースモデルが、世界最上位のクローズドモデルを脅かす性能を示し、投資家の関心が集中した。

22日、智譜AIの株価は前営業日比18.72%上昇し、2,410香港ドルで取引を終え、取引中には40%を超える急騰も見られた。終値ベースの時価総額は約20兆9,000億円台で、美団(メイトワン)やJD.comを大きく上回る水準であり、1月の公開価格と比較すると、20倍以上、上昇したことになる。

株価を押し上げた背景には、智譜AIが新たに発表したオープンソースモデルGLM-5.2がある。評価機関アーティフィシャル・アナリシスのランキングで、アンソロピックのフェイブル5やクロード・オーパス4.8、オープンAIのGPT-5.5に次いで世界4位にランクインし、50点台を超えた初のオープンソースモデルとして評価されている。創業者のタン・ジェ氏は、イーロン・マスク氏が、クロードと競争する中国のモデルの登場を2026年第4四半期と予想すると「そんなに時間はかからない」と自信を見せた。

アンソロピックがフェイブル5の海外での利用を制限した時点と重なり、注目度がさらに高まった。バーセルのギエルモ・ランチ最高経営責任者は、コーディング能力に「衝撃を受けるほど」と評価した。価格は競合モデルの10分の1程度に過ぎず、コーディングAIの需要を吸収するとの期待も大きい。

ただ、智譜AIは昨年の純損失が47億1,800万元(約1,123億5,800万円)で59.5%増加し、赤字から脱却できていない。株価売上高倍率(PSR)は1,000倍を超え、来月8日に、ロックアップの解除分2億2,000万株の解除を控え、過熱の警戒論も高まっている。

場直後に約3兆2,300億円を借り入れ…リファイナンスに追われるスペースX

宇宙航空企業スペースXが、約13兆円規模の新規株式公開(IPO)を終えた10日後に、200億ドル(約3兆2,300億円)を超える規模の初の社債発行に乗り出した。これは3月の子会社の合併や支援の過程で調達した、6カ月満期の短期の借り入れ(ブリッジローン)を返済するための、リファイナンス(借り換え)の目的だ。

大規模なIPOの直後にもかかわらず、債券市場で追加の資金を調達しようとしたため、市場では財務リスクへの懸念が高まっている。ウォール街では、生成AIの子会社xAIの巨額の設備投資などにより、スペースXの純負債が、5年後の2031年には4,000億ドル(約64兆6,900億円)に達するとの予測が出ている。

このようなニュースが伝わると、市場は大きく揺れ動いた。大規模な社債の供給への懸念から、米国債10年物の金利が、心理的な抵抗線である4.5%を再び突破するなど、国債金利が全般的に上昇した。株式市場でもスペースXの株価が1日で16.43%急落し、時価総額の約61兆5,000億円が消失する衝撃を記録した。

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