「プーチン敗北説」に現実味?…ウクライナ、弾薬6万トン破壊で戦況に変化か

ウクライナ情報当局は、最近のドローン空爆により、サンクトペテルブルク近郊にあるバルト艦隊の弾薬庫で6万トンを超える弾薬が破壊されたと報告した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日(現地時間)テレグラムで、「最近、ロシア領内で行った効果的な攻撃の中でも、サンクトペテルブルク近郊のバルト艦隊弾薬庫で6万tを超える弾薬を破壊したことは注目に値する」と述べた。
現地メディアのキーウ・ポストなどによると、ウクライナは今月初め、ロシアを代表する経済イベントであるサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)の開幕に合わせ、同地域に大規模な空爆を実施したという。
その結果、ウクライナは6万トンを超える弾薬を保管していた弾薬庫に加え、電子戦装備やその他の重要部品を生産するロシア企業への攻撃にも成功した。
ロシア軍の弾薬損失は、北西部地域における主要な弾薬備蓄能力を低下させ、バルト艦隊や西部軍管区への弾薬補給に支障をもたらす可能性があるとの分析が出ている。
さらにロシアは、重要軍事施設の防護のため防空網を再配置し、弾薬保管施設を分散させる必要に迫られており、その結果、他地域の防衛力が相対的に低下する可能性も指摘されている。
ウクライナ、前線から1,200km離れた世界最大級のロシアのガス処理施設も攻撃
これとは別に、ウクライナは世界最大級のガス処理施設であるオレンブルク・ガス処理工場への攻撃にも成功した。
オレンブルク工場はロシア唯一のヘリウム処理工場で、ミサイルなどに使われる液体燃料や火薬の主要成分を生産している。

同地域はロシアとカザフスタンの国境付近にあり、ウクライナの前線から1,200km以上離れている。今回の空爆は、ウクライナ軍の長距離攻撃能力が一段と向上したことを示す事例と受け止められている。
ロシア軍は今回の攻撃への対応として、各地に配備されている防空システムをウクライナ方面とクリミア半島のケルチ橋周辺へ再配置する方針とされている。
このほか今月初め、ウクライナ軍は長距離ドローンを用いて、ロシア領内の奥深くにある複数の軍事・エネルギー関連の重要施設を攻撃した。これにはサンクトペテルブルクの石油ターミナル、クロンシュタット海軍基地の施設、ロシア・タンボフ州の防衛関連企業などが含まれる。
エネルギー不足に苦しむロシア、ベラルーシへ戦線拡大を狙うのか
ウクライナがロシア本土の奥深くにある施設への攻撃に加え、クリミア半島のケルチ橋などロシア軍の主要補給路を断つことにも成功すると、ロシアは同盟国であるベラルーシを利用した戦線拡大計画を検討していると伝えられている。
ウォール・ストリート・ジャーナルが23日、ロシアおよび欧州の現・元当局者の話として報じたところによると、ロシアはウクライナへのドローン攻撃や、ベラルーシを参戦させることで戦線を西部へ拡大し、ウクライナ軍を東部の激戦地から分散させる案を進めているという。

当局者らは「ベラルーシにはロシアの戦術核兵器が配備されている」としたうえで、「ベラルーシはロシアの戦線拡大計画で重要な役割を果たす可能性がある」との見方を示した。現在、ベラルーシには約2,000人のロシア兵が駐留している。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「こうしたロシアの動きは、最近のウクライナ東部での進軍の難航や、ロシア領内や石油施設を狙ったウクライナの攻勢によるガソリン不足、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の支持率低下などの危機的状況を背景としている」と指摘した。また、「ロシアはベラルーシを利用して戦争を『危険な段階』へ引き上げる案を検討している」と報じた。
実際、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は先月、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領との電話会談で、ベラルーシが戦争へさらに深く関与するとの情報を得ていたとの報道もあった。
AFP通信は、「当時、マクロン大統領はルカシェンコ大統領に対し、ウクライナ戦争に関与しないよう警告したとみられる」と報じた。
ベラルーシの立場は?
一方で、ベラルーシがロシアの提案を受け入れる可能性は低いとの見方もある。
シンクタンク「東欧戦略フォーラム」の創設者アレクサンドロ・ピロズニコフ氏は、「ベラルーシがウクライナの戦場に加わることは、ルカシェンコ大統領が掲げる『西側との関係改善』という戦略目標に反する」と述べた。
一部の軍事関係者も、「ロシアがベラルーシを軍事作戦に利用する計画が差し迫っていることを示す兆候は、現時点では見られない」としている。
ただ、ウォール・ストリート・ジャーナルは、「最近、ウクライナがベラルーシへの攻撃を警告したことに触れ、ロシアからの圧力とウクライナ側の警告を受け、戦線がベラルーシへ拡大するとの懸念が一段と高まっている」と指摘した。
ゼレンスキー大統領も、ベラルーシがロシアにガソリンや石油精製品を供給していることや、ドローン地上管制所への支援に言及し、「最近のロシアによるウクライナへの攻撃に使用されたベラルーシの基地を閉鎖しなければ、ウクライナ軍がこれを排除する」と述べ、ベラルーシがウクライナ軍の攻撃対象となる可能性を警告した。













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