
2期目就任後、ホワイトハウスの改修を進めているドナルド・トランプ米大統領が、今度はヘリコプター着陸場(ヘリパッド)の建設に着手した。これにより、米大統領がホワイトハウスの芝生でヘリコプターに搭乗する象徴的な場面が、約70年ぶりに姿を消すと見られる。
ワシントン・ポストは6月30日(現地時間)、匿名の関係者3人の話として、トランプ大統領がホワイトハウス敷地内で新たなヘリパッドの建設を始めたと報じた。新しいヘリパッドは、「マリーンワン(米大統領専用ヘリコプター)」が通常着陸するホワイトハウス南側のポルティコ(柱廊玄関)近くに設置される。
ワシントン・ポストによると、29日の夜にはホワイトハウス南側の芝生で建設作業員がヘリパッド工事を進めており、工事現場は大きなフェンスで囲まれていた。ただし、ホワイトハウスはヘリパッド建設計画をまだ正式には発表していない。
トランプ政権がヘリパッド建設に乗り出した背景には、次世代マリーンワンがホワイトハウスの芝生を損傷させる可能性が高いことがある。ロッキード・マーティン子会社のシコルスキーが製造した新型マリーンワン「VH-92A」は、排気口から下方向に高温の排気を出す構造で、ホワイトハウスの芝生を焼く恐れがあるとされる。
このため、1機あたり2億1,500万ドル(約346億4,100万円)に達するVH-92Aペイトリオットは、ホワイトハウス南側の芝生に着陸したことがないとされる。トランプ大統領が今月、フランスで開催されたG7サミットに出席した際も、旧型のマリーンワンが投入された。
トランプ大統領の「ヘリコプター愛」も、ヘリパッド建設に影響を与えたとみられる。トランプ大統領は不動産王時代から、自らの名前を冠したヘリコプターを愛用するなど、長年にわたりヘリコプターを好んで利用してきた。
歴代米大統領もヘリパッド建設を検討したことがあるが、さまざまな理由で何度も頓挫してきた。ホワイトハウスの芝生でヘリコプターに搭乗する米大統領の象徴的な姿が、約70年間にわたり複数の政権を経て維持されてきたことも理由の一つに挙げられる。
一方、就任後にホワイトハウスの改修をためらわず進めてきたトランプ大統領にとって、ヘリパッド建設は比較的容易な決断だったとみられる。トランプ大統領は就任後、リンカーン・バスルームの改装、執務室の金箔装飾、高額な宴会場建設計画、歴代民主党大統領をやゆする「大統領名誉の街」の創設など、さまざまなホワイトハウス改修事業を巡って批判を受けてきた。
ヘリパッド建設には、ロッキード・マーティンの資金が投入される。ワシントン・ポストは先に、ホワイトハウス軍事局が管理するヘリパッド建設に約500万ドル(約8億600万円)の寄付金が充てられる予定だと報じていた。この日、ロッキード・マーティンの関係者は、同社がヘリパッド建設費用を支援するため、500万ドルを寄付する予定だと明らかにした。
過去に大統領専用ヘリコプター部隊である第1海兵ヘリコプター飛行隊(HMX-1)を指揮していたレイ・ルルー退役米海兵隊大佐は、「新型マリーンワン計画は巨額の費用が投じられた事業であり、その性能を適切に活用しないことはさまざまな面で望ましくない」と述べた。そのうえで、「大統領をホワイトハウスと各地の間で移動させるヘリコプターの運用は、円滑な任務遂行と警護・安全保障の面で何より重要だ」と語った。














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