
中国が、複数のトラックを連結して構築した移動式の電磁式航空機射出装置でドローンを発射する様子を初めて公開した。固定滑走路のない島や高山地帯だけでなく、甲板スペースを備えた船舶でもドローンを運用できるとの見方が出ている。
米国の軍事専門メディアのウォー・ゾーン(The War Zone、TWZ)は先月30日(現地時間)、中国のモジュール式移動型電磁式射出装置が実際にドローンを発射する映像がソーシャルメディアで公開されたと報じた。この装備は昨年末に初めて確認されたが、実際の発射シーンが確認されたのは今回が初めてだ。
映像には、専用トラック3台が別々に移動した後、一直線に連結される様子が映っている。その後、プロペラを備えた固定翼ドローンがトラック上の射出レールに沿って加速し、空中へ飛び立った。
ただし、映像が撮影された正確な時期や場所は確認されていない。中国軍がこの装備を正式採用したかどうかも明らかになっていない。映像は、北京理工大学機械工学学院に関連する中国語のソーシャルメディア投稿で初めて公開されたとみられる。
この装備は昨年公開された際、トラック4台を連結した形で登場した。当時は、ステルス無人戦闘機に似た大型ドローンの模型も一緒に展示されていた。今回の映像に登場した機体は、それよりも小型で軽量のドローンだ。
トラックを連結したままその場で方向転換

公開映像で最も目を引くのは、この装備の機動性だ。トラック3台は連結した状態でも、すべての車輪の向きを変え、狭い空間でその場で回転するように方向転換した。
航空機を射出する際は、向かい風を受けるように発射方向を調整する必要がある。通常のトラックのように前輪だけが動く構造であれば、長く連結した装備の向きを素早く変えるのは難しい。中国の研究チームは、全輪操舵機能を活用してこの問題を解決したとみられる。
トラック上部には、移動中に装置を覆うカバーも設置されていた。雨やほこりから射出レールを保護し、外部から装備の用途を簡単に見分けられないようにするための設計と解釈される。
電磁式射出装置は、電力を利用して航空機を短距離で急加速させる。蒸気式装置よりも射出力を細かく調整しやすく、再稼働までの時間も短縮できる。ただし、中国装備の電力供給方式や連続発射能力、ドローンの再装填時間は公開されていない。
これに先立ち、中国企業が提示した類似の移動式装備は、約2.2トン以下のドローンを発射できるとされている。これは、数十トンに及ぶ空母搭載戦闘機を発進させる大型射出装置とは規模が異なる。
貨物船や太平洋の島々もドローン基地に
この装備は、中国が開発を進めるコンテナ型兵器システム群の一つと確認されている。中国は巡航ミサイルや艦対空ミサイル、近接防御兵器、レーダー、電子戦装備、指揮統制システムなどを、一般的な貨物用コンテナに似た形にする構想を進めている。
移動式射出装置も、分離した後にコンテナへ収納して運搬できる。ドローンも分解して別のコンテナに積載できるよう構想されている。必要な時にトラックを取り出して連結すれば、臨時の発射台を作れるというわけだ。
今年初めには、中国の貨物船「中達79号」の甲板に、この装備と各種コンテナ型兵器・センサーが積まれている様子が確認された。一部の装備は模型と確認されたが、今回の映像は少なくとも地上でドローン発射機能を試験したことを示している。
理論上は、甲板の広い貨物船にこの装備を載せ、臨時のドローン運用艦に変えることも可能だ。ただし、波で揺れる船上でトラック型射出装置が安定して作動できるかどうかは、まだ検証されていない。
中国軍は、滑走路が不足する太平洋の島しょ地域や、インドとの国境にある高山地帯で航空戦力を迅速に投入しなければならないという課題を抱えている。移動式射出装置を活用すれば、既存の飛行場が破壊されたり遠く離れていたりする状況でも、小型ドローンを前線近くから飛ばすことができる。
トラックを分散して隠し、必要な時に連結する方式は、敵による探知や先制攻撃も難しくする。ただし、実際の軍事的価値は、発射可能なドローンの大きさや武装量、電力供給・整備体制、連続発射速度が公開されて初めて判断できる。














コメント0