円相場が約40年ぶりの安値圏で推移するなか、今年の夏休みに海外旅行へ出かける日本人が大きく減るとの見通しが出ている。

共同通信などによると、JTBは7月15日から8月31日までに海外旅行へ出かける日本人が217万人となり、前年同期より8.8%減少すると予想した。
日本人の海外旅行が減る背景には、歴史的な円安による旅行費用の上昇があるとみられる。円相場は一時1ドル=162円台まで下落し、1986年12月以来、約39年半ぶりの安値を記録した。中東情勢の不安定化を受け、日本航空や全日本空輸など主要航空会社が燃油サーチャージを引き上げたことも負担になっている。
1人あたりの海外旅行費用は平均32万3,000円に達し、前年同期と比べて6.3%増える見通しだ。こうした費用高騰を背景に、夏休みの海外旅行先では韓国が26.2%で首位を占め、台湾が16.2%で続いた。航空券代が比較的安い近隣の国・地域が上位に入っているとみられる。
一方、今年に入って日本との関係の冷え込みが指摘されている中国を旅行先に選んだ人は、海外旅行者全体の10.4%にとどまった。例年の同時期と比べると半分ほどの水準であるという。
国内旅行の需要も伸び悩む見通しだ。物価高を受けて消費を抑えようとする動きが続き、海外旅行だけでなく国内旅行も減少するとみられている。JTBは、夏休み期間に国内旅行へ出かける人を6,900万人と推計した。前年より4.4%少ない水準であるという。

一方で、円安が続くなか、日本を訪れる外国人観光客は過去最多を更新している。オーバーツーリズムへの対応が課題となるなか、日本の地方自治体も相次いで対策に乗り出している。
代表的な観光地である京都市は3月から、宿泊税の上限を従来の1,000円から1万円に引き上げた。宿泊税を導入した自治体も、昨年末の17カ所から現在は62カ所に大きく拡大している。
京都市ではさらに、観光客らに対して市民より高い350〜400円のバス料金を課す「二重価格」制度の導入も検討されている。













コメント0