
前日十分に睡眠を取り調子も悪くないのに、ハンドルを握るとあくびが止まらず頭がぼんやりする経験をしたドライバーは少なくない。居眠り運転の原因は単調な景色による脳の疲労や食後の満腹感かもしれないが、車内で発生する眠気の多くは「エアコン設定」が原因だとする指摘もある。密閉された車内でエアコンを「内気循環」モードで長時間使用すると、乗員の呼吸だけで二酸化炭素濃度が徐々に上昇し、これが脳への酸素供給量を減らして集中力の低下や眠気を引き起こすという。JAF(日本自動車連盟)の調査でも、車両に4人が乗車し内気循環モードで走行を続けると、車内の二酸化炭素濃度が外気導入時の5倍以上に達したという結果が報告されており、根拠のない話ではない。
密閉された車内で内気循環が眠気を招く
車内はドアと窓を閉めると気密性が非常に高い密閉空間となる。この状態でエアコンを内気循環に固定したまま長時間運転すると、乗員が呼吸を繰り返すことで車内の二酸化炭素濃度が少しずつ上昇する。人は二酸化炭素濃度が高くなった環境に長くいると、脳への酸素供給が減り集中力の低下や疲労感、強い眠気を感じるようになる。

結局、快適な温度を維持しようと内気循環を固定しておいたことが、逆に自ら眠気を引き起こす環境を作り出すことになる。特に複数人が乗車するミニバンや小型車では車内の空気が循環しない状態が続くと、わずか数十分で二酸化炭素濃度が眠気を引き起こすレベルまで達することがある。
外気導入モードと窓の換気で対策できる
このようなエアコン使用習慣による眠気を防ぐ方法は意外と単純だ。基本的にエアコン設定を「外気導入モード」にして運転すれば、車外の新鮮な空気が常に流入し二酸化炭素濃度の上昇を防ぐことができる。

ただし、排気ガスが充満するトンネル内やトラックの後ろを走る渋滞区間のように一時的に外気が良くない状況では内気循環に切り替えるのが適切で、その区間を抜けたら再び外気導入モードに戻す習慣をつけるのが良い。より早く車内の空気を換気したい場合は、対角線上にある窓を数cm開けて物理的に風が通る経路を作る方法も効果的だ。
換気しても解消されない時は短い仮眠を取ろう
換気を十分にしても眠気が取れない場合は、脳自体が疲労しているという信号と捉えるべきだ。この場合、いくら外気を取り入れても眠気を根本的に解消するのは難しいため、無理に運転を続けるのは非常に危険だ。

そんな時は安全なサービスエリアやコンビニの駐車場に車を停め、シートを倒して15分程度の短い仮眠を取るのが最も確実な対策とされる。仮眠を取る前にコーヒーなどでカフェインを摂取しておくと、目覚める頃にカフェイン効果が現れ、すっきりと運転を再開できる。
運転中の眠気は一瞬の油断が重大な事故につながる危険要素だ。目的地まで安全に到着するには、エアコンのボタン一つで調整できる車内の空気環境に気を配り、眠気を感じた時は絶対に我慢せず適切な休息を取ることが重要だ。













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