
高速道路を走っていると、見慣れない標識を目にすることがある。ただ、その意味まで気にするドライバーは多くない。一般的な交通標識は自動車教習所で学び、直感的に理解できるものも多いが、あまり知られていない標識は正体が分かりにくいのも事実だ。今回は、赤い逆三角形の標識や、四角形・十字で構成された雪道用の標識など、その意味を整理した。
高速道路の各所に赤い逆三角形の標識が並ぶ
高速道路、特に郊外へ向かう大きな道路では、赤い逆三角形の標識をよく見かける。意識して探さなくても目に入るほど数が多いこの標識は、「遮音壁開口部標示板」だ。遮音壁は、走行車両の騒音から周辺地域を守るために設置された壁を指す。

この標識は、遮音壁が長く続く区間で、緊急時に外へ避難できる開閉扉の位置を知らせるものだ。つまり、何らかのトラブルで高速道路の外へ出る必要がある場合に、避難できる地点をあらかじめ示す役割を持つ。緊急時以外に使う機会はほとんどないが、万一に備えて知っておくと役立つ。
雪の多い地域では四角形・十字の標識が使われる
高速道路で見かける標識の中には、設置地域が限られているものもある。降雪量の多い地域に設置される「投雪禁止区域指定標識」だ。この標識がある区間は、道路の外へ雪を飛ばしてはいけないことを意味する。設置には一定のルールがあり、四角形と十字が描かれた標識が必ず2つ1組で設置される。手前側、つまり進入方向には四角形、区間の終わり側には十字の標識が置かれる。

この標識があるのは、民家や一般道など、雪が落ちると危険な場所が隣接している区間だ。除雪車が雪を横へ飛ばして処理する投雪作業が制限される。投雪禁止区間は一般道との交差地点や、高速道路の下に民家がある場所などで、この区間では下にいる人や物、車両に被害を与えないよう、除雪車が一時的に投雪を止める。一般のドライバーと直接関係する標識ではないが、設置の背景を知ると道路管理の一端が見えてくる。
道路上方にある矢印標識の正体は?
雪の多い地域には、このほかにも道路上方に矢印の形をした標識を取り付ける「固定式視線誘導柱(矢羽根)」がある。雪に埋もれない高い位置から道路の端を示すためのもので、路面から約4〜5mの高さに設置され、大雪でも隠れないようになっている。

設置地域が限られていたり、一般のドライバーとは関係が薄く見えたりする標識にも、道路管理と安全のための細かなルールが込められている。高速道路を走行中に役割や意味が分からない標識を見かけたら、その正体を一度調べてみるのも悪くない。思わぬ意味が隠れていることがある。













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