
米国とイランは9日(現地時間)も報復空爆を応酬し、軍事的緊張は最高潮に達している。両国の武力衝突を受け、世界有数の原油輸送路であるホルムズ海峡を通過する船舶が劇的に減少するなど、世界的な物流混乱への懸念が現実のものとなりつつある。
英BBCによると、米中央軍は今回の空爆について、重要な海上交通路で商船や民間船員を攻撃するイランの能力を無力化するための措置だと説明した。米軍は、イラン沿岸部に配備された防空システムや軍事物流インフラを含む計90か所の軍事目標を精密攻撃したと発表している。
一方、イラン当局は、過去2日間に行われた米国の空爆で14人が死亡し、78人が負傷したと明らかにした。イラン国営メディアは、ブーシェフル原子力発電所周辺も攻撃を受けたと報じたが、米国側は直近に実施された追加空爆について、直ちにコメントしなかった。
米国の空爆に対抗し、イランはクウェート、バーレーン、カタールにある米軍関連施設を狙って反撃を加えた。さらに同日午後には、クウェート、ヨルダン、イラクの主要基地を追加で攻撃するなど、衝突は全面戦争の様相を強めている。
イランのモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長は、SNS「X(旧ツイッター)」に「米国は、脅迫や約束違反が、もはや代償を伴わずに済むものではないということを、今なお理解していない」と投稿した。そのうえで、「ホルムズ海峡は米国の脅威によってではなく、イランの統制下にある場合にのみ開かれる」と主張している。
両国の武力衝突が激化するなか、世界経済の動脈とされるホルムズ海峡は、事実上のまひ状態に陥った。
国際独立タンカー船主協会のフィル・ベルチャー海事部長は、オマーン沿岸に近い南部航路を通ってホルムズ海峡を通過する船舶が、現在は1日当たり1桁にまで落ち込んだと説明した。
2月末に戦争が始まる前、平時の通航量は1日平均約130隻だった。開戦後に急減したものの、先週には1日平均約70隻まで回復していた。
しかし、BBCによると、現在の通航量は1日平均約30隻にとどまり、南部航路を利用する船舶は1桁まで急減している。
ベルチャー海事部長はBBCラジオのインタビューで、「先月、米国とイランが了解覚書(MOU)を締結したことで、地域の海運業界には楽観的な見方が広がったが、状況は完全に逆転した」と語った。さらに、「暴力と不確実性の悪循環が、海運事業だけでなく、船員の安全にも極めて深刻な悪影響を及ぼしている」と懸念を示した。













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