米国の“最強防空網”を3発が突破...イランの弾道ミサイルが基地直撃、“米兵2人死亡”

イランがヨルダンの米空軍基地に向けて発射した弾道ミサイル3発が米国の防空網を突破し基地内に相次いで落下したことが明らかになった。イランのミサイル能力が依然として脅威であることを示す一方、パトリオットとTHAADで代表される米国の多層防空網がイランの進化したミサイルの前で試練に直面したとの評価が出ている。
20日(現地時間)のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランは17日にヨルダンのムワッファク・サルティ空軍基地を弾道ミサイルで攻撃したという。米当局者はこの中で3発が米軍防空網を突破し基地内部に落下したと伝えた。

最初の攻撃では、ミサイル攻撃で発生した破片が基地の体育館を覆った。警報サイレンが鳴り響き、兵士たちがバンカーに避難し、その移動過程で一部が負傷した。続いて2発目のミサイルが航空機の格納庫を直接打った。当時、格納庫が空だったため大きな人的被害は発生しなかった。3発目のミサイルは米兵たちが生活していたコンテナ型宿舎(CHU)を直撃した。攻撃前に警報が鳴ったが、兵士全員がバンカーに到着できず、米兵2名が死亡、1名が行方不明になった。
ムワッファク・サルティ基地は、中東で米軍の航空戦力を運用する主要拠点の一つで、今年初めに弾道ミサイルを終末段階で迎撃するTHAADシステムが配備された場所だ。パトリオットとTHAADを中心とした米国の多層防空網は、世界最高水準と評価され、中東の米軍基地と同盟国防御の重要な柱になってきた。THAADは強力なレイダーでミサイルを探知・追跡した後、大気圏内外の高高度で衝突し破壊する。このより低い高度ではパトリオットシステムが再び迎撃する形で多層防御網を構成する。ドローン(無人機)や巡航ミサイルなど低高度での脅威は別の短距離防空システムが担当する。
しかしこのように複数の層で構成された防空網もすべての攻撃を完璧に防ぐことはできないという点が今回明らかになった。米軍はどの防空システムが迎撃に出たのか、迎撃失敗の原因が何だったのかを公開していない。ただし弾道ミサイル3発が基地内に落下したという事実だけでも防空網が事実上貫通されたと見ることができるとの指摘が出ている。
イランが使用したミサイルの機種も確認されていない。ただ、米当局者はWSJに対し、イランは米軍の防空システムに対抗するため、極めて高速で飛行し、地上へ降下する終末段階で飛行方向を変えることが可能なミサイルを運用していると明らかにした。一般的な弾道ミサイルは上昇した後、予測可能な放物線に沿って落下するが、「機動式再突入体(MaRV)」を装備したミサイルは、終末段階で左右に軌道を修正できるため、防空レーダーが予測した落下地点と実際の飛行経路が異なり、迎撃可能な時間が短くなるということだ。
中東メディアのザ・ナショナルは今回の攻撃が「イランの弾道ミサイルの精度を高め、迎撃を困難にするMaRV技術の進展を示した」と分析した。イランは地下の「ミサイル都市」に発射台とミサイルを分散して保管し、戦争前のミサイル能力の半分以上を復旧したと米当局者は見ている。
イランがヨルダンの米軍施設を集中的に攻撃した点も注目される。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によるとムワッファク・サルティ基地を含むヨルダン内の米軍拠点は5日間で4回攻撃を受けたという。前回の攻撃では米兵数十名が負傷し、ヘリコプター数機も損傷した。安価な自爆ドローンと弾道ミサイルを混ぜて繰り返し発射することで、レーダーと迎撃システムに負担をかけ、防空網の弱点を見つけようとした可能性が指摘されている。
軍事専門家は、今回の攻撃について、より大規模な攻撃に先立ち、相手の防衛能力を探るとともに弱体化させる「従前条件作為作戦(shaping operation)」の可能性があるとみている。ヨルダンは、イランからイスラエルへ向かうミサイルやドローンの主要な飛行経路になっている。ヨルダンと米軍の防空能力を低下させれば、今後イスラエルを狙った大規模攻撃が成功する可能性も高まる。
今回の攻撃は、ヨルダン基地1か所の防御失敗を超え、中東全域に配備された米軍防空網の限界を示したとの評価が出ている。イランが高速・機動式弾道ミサイルと大量の低価格ドローンを組み合わせて攻撃する場合、米国は高価な迎撃弾を消費し続けながらも一部のミサイルの侵入を許容せざるを得ない可能性がある。これによりパトリオットのような高価な迎撃システムに依存するのではなく、安価な迎撃手段を大量に確保する方向で防空戦略を再編すべきだとの指摘も出ている。
















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