
日本と韓国でそれぞれ「国民的俳優」と称された二人の俳優が、この世を去った後、遺影と一枚の思い出写真を通じて再会を果たした。静かにその光景を見守った映画関係者たちは、思わず目頭を押さえたという。
俳優ハン・ジイルは、7日、ソウル・忠武路(チュンムロ)にあるソウル映画センターのアン・ソンギ氏追悼スペースを、映画『鉄道員(ぽっぽや)』で知られる日本の名優・高倉健氏の生前の写真を携えた人物が訪れたと明かした。
来場者は日本の映画制作会社・東映の幹部で、生前アン・ソンギ氏と高倉健氏が共演時に撮影した写真を持参していたという。
高倉健氏は2014年、白血病の闘病の末に死去。長年にわたり「国民的俳優」として敬愛されてきた存在で、映画『鉄道員(ぽっぽや)』を通じて韓国の観客にも広く知られている。
ハン・ジイルは「多くの追悼客の中で、最初は外国の参列者だと思い、案内をした」と振り返り、「その方がハンドバッグから小さな額縁を取り出した。そこには若き日のアン・ソンギ氏と高倉健氏が、映画『鉄道員』の降旗康男監督と共に写っていた」と語った。やがて名刺を受け取り、東映の幹部であることを知ったという。
その幹部は、アン・ソンギ氏の遺影が置かれた祭壇に写真を静かに供え、深く頭を下げて故人を追悼した。映画『鉄道員(ぽっぽや)』の韓国再上映に合わせて来韓し、追悼の場を訪れたとされている。
高倉健氏は生涯、スキャンダルや私生活の噂とは距離を置き、演技一筋で観客の信頼と尊敬を集めた俳優として知られる。日本のメディアや観客の間では、アン・ソンギ氏の訃報に接し「高倉健氏と重なる存在だった」と惜しむ声も広がっている。
日本の「国民的俳優」高倉健氏と、韓国の「国民的俳優」アン・ソンギ氏。国境を越えた二人の俳優の「もう一つの出会い」に、映画界の内外から深い哀惜と静かな余韻が広がっている。
なお、故アン・ソンギ氏の葬儀ミサは9日午前、ソウル・明洞聖堂で執り行われた。午前8時からのミサ後に告別式が行われ、故人は京畿道・楊平(キョンギ道ヤンピョン)の「ピョルグリダ」に埋葬される。














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