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ペルー初のアジア系大統領のアルベルト・フジモリ氏が86歳で死去、独裁と経済改革の波乱の生涯

川田翔平 アクセス  

アジア系初の南米大統領として就任し、初のアジア系南米独裁者と呼ばれていたペルーのアルベルト・フジモリ元大統領が享年86歳で亡くなった。

米AP通信などの報道によると、フジモリ氏の長女でペルーの右派政党・人民勢力党(FP)の代表を務めるケイコ・フジモリ氏は、11日(現地時間)ソーシャルメディアXに「がんとの長い闘病の末亡くなった」とし、「父の永遠の安息のために共に祈ってほしい」と投稿した。フジモリ氏はペルーの首都リマで亡くなり、今年5月に悪性腫瘍が確認されていたという。

1938年ペルーで生まれたフジモリ氏は、日本から農業移民としてペルーに渡った両親のもとで育った。アメリカに留学した経験を持つ農業専門家であった彼は、リマ国立農業大学の学長を務めていた。

同氏は政治とは無縁な人物であったが、1989年新生政党「改革90(カンビオ90)」を組織した。続いて1990年の大統領選挙で、後に2010年のノーベル文学賞を受賞するマリオ・バルガス・リョサ氏を破って当選した。深刻な経済危機と腐敗に失望したペルー国民は、政治家ではないフジモリ氏を支持したのだ。

フジモリ氏は就任初期から民営化や富裕層への増税を含む物価上昇抑制に努め、日系という特性を活かして日本政府から巨額の借り入れを行った。彼は社会基盤の改善や社会的弱者への支援を通じて、これまで白人征服者出身が多かった既存の政治に失望した先住インディオ住民から大きな人気を集めた。

フジモリ氏は改革を通じて安定した経済成長を実現し、1996年には反政府ゲリラによる在ペルー日本大使公邸占拠事件を解決するなど、ゲリラ掃討でも大きな業績を上げた。

しかし、フジモリ氏は独裁者の道を歩み始めた。彼は1992年議会を解散し、司法を自分の都合に合わせて改変させ、再選のための憲法改正まで行った。フジモリ氏は秘密政治犯収容所を設立し、人権を弾圧し、2000年4月に3選を果たした。

フジモリ政権は2000年9月に野党議員買収スキャンダルが発覚し、崩壊した。その後、現地ではフジモリ氏が反対派の暗殺や麻薬密売で不正資金を作ったとの主張も出てきた。ペルー大統領でありながら、依然として日本国籍を保持していた彼は、事態が大きくなると2000年11月に辞任を発表し、日本に逃亡した。ペルー議会は彼の辞任を拒否し、解任とした。

日本に滞在していたフジモリ氏は、2005年アレハンドロ・トレド当時のペルー大統領の人気が低下するのを受けて、再び大統領選に出馬するためチリを経由して帰国を試みた。彼はチリでペルー政府の要請により逮捕され、自宅軟禁されたが、閉じ込められた状況で2007年に日本で参議院比例代表に出馬したが、落選した。

2009年ペルーに送還され、翌年に人権弾圧などの罪で25年の懲役を言い渡され投獄されたが、2017年健康悪化により恩赦判決を受けた。フジモリ氏は政治界での恩赦を巡る論争が続く中、昨年ようやく解放された。

ペルー全域にわたるフジモリ氏の存在感は、彼の収監生活にもかかわらず依然として大きかった。特に後進地域では、フジモリ政権時代の経済発展への郷愁が残っていた。2016年の大統領選では、娘のケイコ氏がFP候補として出馬し、1回目の投票で勝利したが、決選投票で落選した。

フジモリ氏は晩年にも権力に関心が強かった。今年6月には、娘のFPに入党届を提出していた。ケイコ氏は昨年7月にXで2026年のペルー大統領選にふれ「父が大統領候補になることを決めた」と明らかにした。

引用=AFP聯合ニュース

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