メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

【ドル離れ加速】各国が700兆円分の“金”と“人民元”を準備資産に…背景に「トランプへの不信感」?

望月博樹 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

世界各国の中央銀行が、これまでのドル中心の外貨準備体制からの脱却を進めている。今後は金やユーロ、中国人民元の保有を強化する動きが加速するとみられ、これはトランプ政権時代に高まったドル資産への不信感が背景にあるとされる。

24日(現地時間)、『ロイター通信』は公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)の最新調査を引用し、世界の中央銀行の約3分の1が今後1〜2年以内に合計5兆ドル(約725兆9,283億円)相当の金を保有する計画だと報じた。これは保有を減らす予定の銀行を除いた数値で、過去5年間で最も高い水準となる。

同調査は今年3月から5月にかけて、75カ国の中央銀行を対象に実施されたもの。金に次いで注目されている通貨はユーロで、回答者の16%が「今後2年間でユーロの保有を増やす」と答えた。続いて中国人民元が2位、日本円が3位となり、豪ドル、カナダドル、英ポンドがその後に続いた。一方、昨年の調査でトップだった米ドルは今年7位まで後退している。

また、各国中央銀行の約70%が「米国の政治環境への懸念」を理由にドルへの投資を控える意向を示している。これはトランプ大統領による関税導入による貿易摩擦や、FRB(連邦準備制度)の独立性への介入などが、安全資産とされるドルや米国債の信頼性を損なったことに起因する。

注目すべきは、長期的な資産選好でも人民元の存在感が増している点だ。中央銀行の約30%が「今後10年間で人民元の保有を増やす」と回答しており、これはユーロを上回る結果となっている。

金の保有に関しても中長期的な傾向が見られる。世界の中央銀行の約40%が「10年以内に金の保有を増やす」と回答しており、OMFIFは「準備資産管理者による金への投資が倍増している」と分析している。

一方で、外国為替準備を担当する各国の担当者の間では、トランプ大統領による相互関税政策の影響でユーロに対する見方が改善しているという。ユーロは2011年の欧州債務危機以降、外貨準備比率が大きく落ち込んだが、今年には保有比率が平均25%まで回復したとされている。

UBSアセット・マネジメントのマックス・カステリ氏は「最近ではドルの安全資産としての地位に懐疑的な声が増えている。これは2008年の金融危機時でも見られなかった傾向だ」と指摘した。

OMFIFによると、2035年時点においてもドルは世界の外貨準備における最大通貨であるものの、その比率は現在の58%から52%に減少すると予測されている。対してユーロは22%に達する見込みで、引き続きドルに次ぐ存在感を維持することになりそうだ。

ハーバード大学の経済学教授で元IMFチーフエコノミストのケネス・ロゴフ氏は、「ユーロの台頭はユーロ圏の成長期待よりも、むしろドルの地位低下が影響している」と分析する。

ただし、ユーロ圏の債券市場は現在も国別に分かれており、約9兆ドル(約1,306兆2,091億円)規模の断片的な構造となっているため、29兆ドル(約4,208兆1,941億円)規模の米国債市場に比べて流動性に欠ける。市場統合が進めばユーロの地位がさらに高まる可能性があると専門家はみている。

HSBCのベルナール・アルトシュラー氏は「ユーロは現在、外貨準備に変革をもたらし得る唯一の代替通貨だ」とし、人民元は依然として資本規制を受けているため代替としては制限があると説明した。ユーロ圏の国債市場が拡大すれば、2~3年以内にユーロの外貨準備比率は25%に達する可能性があるとも述べた。

EU域内では共同債の発行拡大を通じて国防費を増額し、米国への依存度を低下させようとする動きも加速している。ドイツも防衛費の増額に踏み切っており、資本市場の統合と並行して、欧州の経済的自立が進みつつある。

OMFIFの別調査では、公的年金ファンドおよび政府系ファンドが「ドイツを最も魅力的な先進国市場」と評価している。

望月博樹
CP-2023-0364@fastviewkorea.com

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • 米財務長官「住宅など一部部門はすでに景気後退」…原因を“FRB”と名指し、利下げを強く要求
  • 「ロシア、世論を密かに汚染」親ロ派インフルエンサーで憎悪を拡散…豪情報当局が衝撃警告
  • 「レアアース争奪戦、南太平洋にまで拡大!」中国、クック諸島で海底探査完了、“海底資源争奪”に本腰か
  • 「トランプ、また尻込みか」...地方選での敗北に焦り、一部農産物の関税を免除へ!
  • 「改名費用、3,000億円超!」トランプ氏の大号令で国防総省→“戦争省”へ…全世界で看板と便箋を総入れ替え開始
  • 「武器を買うなら追加費用を払え」米国が“同盟国優遇措置”撤廃、韓国“3兆9,000億円”の負担増で衝撃!

こんな記事も読まれています

  • クルマ好きの定番WD-40、応急時は頼れるが常用すると“逆効果”の恐れ
  • アメリカで“最も走らない車”、それでも運転評価が高いマツダ・ロードスターの理由
  • 運転席に潜む“目に見えない毒”、家族を守るための完全マニュアル
  • 自動運転事故めぐり責任分争…米裁判が示した“新たな基準”
  • 「最強」F-22を圧倒したのに選ばれなかったYF-23…米空軍の“決断”に隠された真相とは
  • 「威勢を張って、大恥を描いたか」…中国車、英国車真似て“999段の石段”駆け上がるも、大惨事に!
  • 米財務長官「住宅など一部部門はすでに景気後退」…原因を“FRB”と名指し、利下げを強く要求
  • 「ロシア、世論を密かに汚染」親ロ派インフルエンサーで憎悪を拡散…豪情報当局が衝撃警告

こんな記事も読まれています

  • クルマ好きの定番WD-40、応急時は頼れるが常用すると“逆効果”の恐れ
  • アメリカで“最も走らない車”、それでも運転評価が高いマツダ・ロードスターの理由
  • 運転席に潜む“目に見えない毒”、家族を守るための完全マニュアル
  • 自動運転事故めぐり責任分争…米裁判が示した“新たな基準”
  • 「最強」F-22を圧倒したのに選ばれなかったYF-23…米空軍の“決断”に隠された真相とは
  • 「威勢を張って、大恥を描いたか」…中国車、英国車真似て“999段の石段”駆け上がるも、大惨事に!
  • 米財務長官「住宅など一部部門はすでに景気後退」…原因を“FRB”と名指し、利下げを強く要求
  • 「ロシア、世論を密かに汚染」親ロ派インフルエンサーで憎悪を拡散…豪情報当局が衝撃警告

おすすめニュース

  • 1
    「1日48万円稼げず拷問死」...カンボジア詐欺組織で強制労働と虐待受けた女性、火葬寸前に発見!

    トレンド 

  • 2
    「60代男の“狂気の逆走”」広島で3台に連続衝突…強烈な酒臭放ちながら逮捕

    フォトニュース 

  • 3
    50代父が未成年の娘を3度も…2度の不起訴が残した疑問

    トレンド 

  • 4
    マッチ一本が燃料タンクへ、喫煙の一瞬が給油所を炎に変えた

    トレンド 

  • 5
    20歳での妊娠を隠して活動したアイドル…「お腹が出てきて、毎ステージが最後の覚悟」と告白

    エンタメ 

話題

  • 1
    LE SSERAFIM カズハ、李大統領の「イヤリングを取りに来なさい」という呼びかけを聞く…「ありがとうございます」

    エンタメ 

  • 2
    アイヴ、驚異のチームワークで視聴者を魅了!「このゲーム自信ある」と豪語する姿に感動

    エンタメ 

  • 3
    &TEAM、デビュー後初のNHK『紅白歌合戦』に出場決定…列島での地位を証明

    エンタメ 

  • 4
    デビューしたばかりでファンダムが弱いILLITを「生贄」に選択

    エンタメ 

  • 5
    キム・スヒョンに20億ウォンの訴訟を提起したCUCKOO電子…裁判所は「請求原因を特定せよ」

    エンタメ 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]