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【戦後の現実】ウクライナ安定化に「最低10万人」必要!米軍は地上軍派兵せず、欧州に負担押し付けか

望月博樹 アクセス  

ウクライナがロシアとの戦争終結後、1,000kmを超える戦線を安定させるには、最低10万人規模の地上軍派兵が必要だとの分析が出た。だが、空軍支援重視の米国と、欧州主導の平和維持軍構想を拒否するロシアの間で、実効性ある「安全保障」体制構築は難航することが予想される。

引用:AFP通信
出典:AFP通信

21日付の日本経済新聞によると、米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)は過去の平和維持活動事例を基に「ウクライナ戦線の安定化には10万人規模の地上軍が必要」と試算したという。これはギリシャやスペインの正規軍全体に匹敵し、現在の在日米軍(約5万5,000人)の2倍の兵力に相当する。

CSISはさらに、多国籍連合が最低1万~2万5,000人ずつ派兵して初めて戦線の暫定的監視が可能になるとし、単純な停戦監視だけでも最低6,000人の軍事・民間人員が必要だと分析した。

米国、欧州、ウクライナはロシアとの暫定的合意後を視野に入れ、ロシアの再侵攻抑止のための国際的安全保障策を模索している。特にウクライナ戦線は1,000kmを超えるため、現実的かつ持続可能な平和維持軍の編成が喫緊の課題になっている。

これに先立ち、米国のドナルド・トランプ大統領は18日、ホワイトハウスでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、「強力な保護と安全を保証する」と約束した。長期的な支援の意向を示したのである。ただし、トランプ大統領は地上軍派兵について「フランス・ドイツ・英国が望んでいる」とし、米軍は空軍力のみ支援する方針を明確にした。

これに関し、CSISはロシア軍に対する抑止力確保には最低40機以上の戦闘機・支援機が必要であり、作戦状況によっては60機以上の投入も必要になると予測した。ウクライナ軍との緊密な空中作戦統合も強調している。

ウクライナとロシアは2014~15年の東部紛争時、「ミンスク合意」による休戦を試みたが、欧州安全保障協力機構(OSCE)主導の監視体制は機能せず、結局2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻へと至った。

CSISは今回も単発的な支援では実効性がないとして、「訓練と装備の拡充を通じ、ロシアが再侵攻しても持続的に対抗可能なレベルにウクライナ軍を引き上げる必要がある。最低10年にわたる継続的な兵力・戦闘能力の強化が不可欠」と強調している。

しかし「安全保障」策を巡り、米ロの立場は対立している。米欧はロシアのウラジーミル・プーチン大統領が西側の介入を容認したとみるが、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は20日(現地時間)に「ロシアを排除した平和体制は受け入れられない」と強く反発した。北大西洋条約機構(NATO)加盟国による平和維持軍の派兵も断固拒否した。

日経は「現在議論中の安全保障構想には30か国以上の参加可能性が挙がっているが、実際に平和維持軍の中核となる英国・フランスなど主要欧州国が兵力を送れなければ、停戦監視体制自体が頓挫する恐れがある」と伝えた。

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