
「責任分担の見直しは、朝鮮半島における米軍の戦力態勢を組み替えようとする米国の利益に合致する」
ドナルド・トランプ米政権が23日(現地時間)に公表した新たな国家防衛戦略(NDS)は、韓国について「北朝鮮抑止の主たる責任を担う能力がある国」と評価し、こう明記した。
韓国は防衛力を強化し、最も対処しやすい脅威である北朝鮮への抑止に重点を置く一方、在韓米軍は相対的に対中抑止へ比重を移す形で役割を分担すべきだ、との趣旨と受け止められている。韓国側の責任が増せば、米側の戦力運用の柔軟性が高まるため、将来的に在韓米軍の一部縮小まで視野に入れた布石だとの見方も出ている。
● GDP比5%の国防費を同盟国に求める構え
NDSは「欧州・中東・朝鮮半島において、同盟国とパートナーが自国防衛の主たる責任を負うよう促すことを優先する」とし、「米軍の支援は重要ではあるが限定的なものにとどまる」と記した。さらに「アメリカ・ファーストの常識的な観点から、同盟国とパートナーは不可欠な役割を果たさなければならない」として、「自らの持ち分を迅速に果たす必要があること、その方が自国の利益になることを率直かつ明確に伝える」と強調した。
こうした記述は、朝鮮半島を含む海外駐留米軍の兵力や資産投入に一定の上限を設けうることを示唆すると同時に、欧州や中東を含めた米軍の任務・機能の再編を進める意図をにじませる。NDSは在韓米軍の規模や再配置を直接は説明していないものの、文言そのものが在韓米軍の縮小を示す可能性がある、との見方がある。米軍の配置見直しが進む中で在韓米軍の縮小余地はある一方、対中抑止を念頭に先端戦力の配備はむしろ厚くなる可能性があり、兵力規模の変化が直ちに対北朝鮮態勢の弱体化に結び付くとは限らない、との指摘も出ている。
NDSは責任分担を掲げ、同盟国に国防費の増額も迫った。「同盟国とパートナーは長年、米国が防衛費を補助金のように肩代わりすることに安住してきた」と不満を示した上で、トランプ大統領がNATO首脳会議で国内総生産(GDP)の5%を国防費に充てる新たな基準を打ち出したと主張し、「この基準が欧州に限らず世界の同盟国・パートナーにも適用されるよう求める」とした。
米韓は昨年11月に公表した共同文書で、国防費をGDP比3.5%へ引き上げることに合意している。そのため、米側が早期にGDP比5%までの増額を求めれば、波紋が広がる可能性がある。
●第1列島線で対中抑止を再確認、グリーンランドにも言及
NDSは「米国民の安全、自由、繁栄は、インド太平洋で力を持つ立場から貿易や関与を行える能力と直結している」とし、中国が地域を支配すれば「世界経済の中心軸への米国の接近を事実上拒む権限を持ちうる」と警戒感を示した。
中国への対抗策として、対中軍事封鎖線とも位置付けられる「第1列島線」(九州―沖縄―台湾―フィリピン)をアジア太平洋戦略の中心に据える方針を改めて打ち出し、「第1列島線に沿って強力な拒否防衛線を構築し、配備し、維持する」と明記した。
また本土防衛などを念頭に、グリーンランドを含む西半球で影響力を拡大する必要性も打ち出した。敵対国の影響力が強まっているとし、軍事面・商業面の双方でアクセスを確保する重要性を強調している。













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