中国の研究チームが、歩兵用の標準小銃を搭載し、高い精度で射撃できる特殊作戦向けドローンを公開したと、科学メディア「インタレスティング・エンジニアリング」が最近報じた。
報道によれば、このドローンは管理された実弾射撃試験で、地上約10mの高度でホバリングした状態から、約100m先の標的を狙って発砲した。射撃は単発で計20発行われ、全弾が人の体格に相当する標的へ命中したという。標的には50cm×50cmの胸部プレートが取り付けられていた。

さらに、専門誌『Journal of Gun Launch and Control』に掲載された査読付き論文では、飛行中に命中率100%を達成したとされる。戦場ドローンの精度や安定性、遠隔での武器制御技術が大きく進んだ例として注目を集めている。
標準小銃を搭載し、実射で高精度を示す
このシステムは、中国陸軍特殊作戦学院と協力し、「ウーハン・ガイド・インフラレッド(Wuhan Guide Infrared)」が開発した実験用ドローンだとされる。実射試験では、人の大きさの標的に向けて20発を撃ち込み、そのうち10発が中心から約11cm以内に集中した。別の試験では距離50mで20発中19発が命中し、外れた1発もシステムの不具合ではなく弾薬製造上の欠陥が原因と説明されている。
従来の武装ドローンは専用の武器や大幅に改造した銃器を用いるケースが多かった一方、今回のシステムは、一般の歩兵が使う標準小銃をそのまま活用した点が特徴とされる。
同メディアは、この研究が小型空中プラットフォームの安定化技術、標的設定アルゴリズム、統合射撃統制システムの進展を示しており、実験段階から実運用に近い技術へ移行し得る可能性を示唆したと評価した。機動性と精密性を併せ持ち、既存の通常兵器を活かせる点から、地上戦力を補完する装備へ発展する余地があるともみている。
統制ソフトと搭載構造の改良で精度を底上げ
開発側は、ソフトウェアの改良と堅牢な搭載機構によって射撃精度を高めたという。小銃を光学センサーに強固に固定できるよう搭載システムを再設計し、飛行中に照準カメラと武器の間で起こり得る機械的なズレ(整列誤差)を抑えた。
加えて、目標までの距離、風向、ドローンの姿勢などの変数を反映し、射撃角度を自動で補正するソフトウェアも開発した。これにより、空中での静止時だけでなく機動中でも照準を維持しやすくなり、空中からの歩兵支援プラットフォームとしての可能性が高まったとしている。
実弾試験に先立っては、コンピューターシミュレーションで制御・照準アルゴリズムを繰り返し最適化した。その結果、理想条件下の理論上の命中率が約40%程度から、ほぼ100%に近い水準まで向上したとも伝えられている。
一方で、現時点のプラットフォームは単発射撃に限られ、継続射撃や自動連射には対応していない。多数目標との交戦や編隊運用が想定される高密度環境では、こうした制約が運用効率を下げ得るとの指摘も出ている。
















コメント0