イラン外相「核合意は可能」 ただし弾道ミサイル制限は拒否、米の圧力に反発
トルコなど3か国が米・イラン会談を仲介か
イラン側はミサイルを除外した核協議を提案
ハメネイ師「米が攻撃すれば地域戦争になる」

ドナルド・トランプ政権が空爆の可能性を示しつつ、イランに核・ミサイル放棄を迫るなか、イラン政府は核開発計画に限った形で米国との合意は成立し得るとの見通しを示した。一方で、弾道ミサイルの制限要求については受け入れられないとして一線を画した。
アッバス・アラグチ外相は1日(現地時間)、CNNのインタビューで、交渉相手として米国への信頼は失ったと述べた。そのうえで、地域の友好国を介したメッセージのやり取りによって、生産的な対話が可能な状況にあるとの認識を示した。
米政治メディアのアクシオスによると、仲介役のトルコ、エジプト、カタールが、スティーブ・ウィトコフ米中東特使とイラン側高官の対面会談の開催を進めているとされる。アラグチ外相が、こうした動きに前向きなメッセージを送った可能性があるという。
ただし、アラグチ外相は協議の議題を核開発計画に限定すべきだとの立場を改めて強調した。
トランプ政権はイランに対し、次の3項目の受け入れを求めたとされる。
▲ウラン濃縮の永久停止と保有する濃縮ウランの全量廃棄
▲弾道ミサイルの射程と保有数の制限
▲ハマス、ヒズボラ、フーシ派など中東の代理勢力への支援停止
イランは、弾道ミサイル制限の要求を、事実上イスラエルに対する抑止力の放棄を迫るものだとして強く反発している。
アラグチ外相は、交渉の形式より中身が重要だとした上で、不可能な要求を持ち込むべきではないと主張した。核兵器を保有させないための公正で均衡の取れた合意をまとめる機会を逃すべきではないとも訴えた。
さらに、核協議は短期間でも十分に妥結できるとの見方を示し、10年以上にわたって経済を締め付けてきた米制裁の解除と、平和目的のためにウラン濃縮を継続する権利の尊重を期待すると述べた。
一方で、協議が決裂した場合には米国などとの戦争にも備えていると強調した。紛争がイランの枠を超えて広がる可能性に言及し、戦争はすべての当事者にとって災厄になるとしつつ、中東にある米軍基地が標的になり得るとの認識を示している。
同日、最高指導者のアリ・ハメネイ師も、米国が戦争を始めれば今回は地域戦争になるとの警告を発し、同趣旨のメッセージを重ねた形となった。
これに対しトランプ大統領は、ハメネイ師がそう言うことはできるとしながらも、世界最大級で強力な艦隊を当該地域の近くに配置しているとして圧力を強めた。合意に至らなければ、ハメネイ師の警告が正しかったかどうかを直接確かめることになるとも示唆した。
また、マスード・ペゼシュキヤーン大統領やアラグチ外相ら政権幹部は、最高指導者の方針を踏まえつつ、トルコ、エジプト、カタールなど仲介国と接触しながら、対米交渉に向けたメッセージ発信を担っているとみられる。ペゼシュキヤーン大統領は、イラン・イスラム共和国は決して戦争を求めておらず、戦争はイランにも米国にも中東全体にも利益にならないとの考えを示した。
















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