
トヨタ自動車が、米国で生産する初の電気自動車(EV)を公開し、北米市場での電動化戦略を一段と前へ進めた。日本経済新聞によると、トヨタは10日(現地時間)、カリフォルニア州で大型SUV「ハイランダー」のEVモデルを披露し、2026年後半から本格販売に入る予定だという。
公開されたハイランダーEVは2027年型で、3列シートを備える大型SUVとなる。トヨタが世界で販売する乗用EVの中でも最大級のモデルに位置付けられ、最新のリチウムイオン電池を搭載することで、航続距離は最大320マイル(約515km)に達するとしている。
充電規格は北米標準のNACSを採用し、車両ソフトウェアにはトヨタ独自のプラットフォーム「Arene(アリーン)」を適用する見通しだ。生産はケンタッキー州の完成車工場が担う。現在、米国で販売するトヨタのEV2車種は全量を輸入に頼っているため、ハイランダーEVは同社にとって初の米国現地生産EVになるとみられる。
電池の供給網も現地化を進める。トヨタは、ノースカロライナ州の自社電池工場に加え、LGエナジーソリューションの米国工場からも電池を調達する方針だ。完成車だけでなく主要部品の米国内比率を高め、供給網の安定性を確保する狙いがある。
こうした判断は、米国内の政治的な不確実性に加え、EV需要の伸びが鈍っている状況下で示された点でも注目されている。トランプ政権は、EV税制優遇の見直しや排ガス規制の再検討など、普及に慎重な政策姿勢を保っており、各社が投資計画を調整する動きも出ている。ただ、トヨタは長期的にはEV市場が拡大するとみて、車種の拡充を続ける構えだという。
トヨタは2026年までに、ハイランダーEVを含めて計6車種のEVを米国市場に投入する計画を掲げる。航続距離を伸ばしたSUV「bZ」シリーズと派生モデルの「bZウッドランド」、SUV「C-HR」、さらにレクサスのEV2車種も含まれる。これにより、北米での電動車(HVとEVを含む)販売比率を、現在の約50%から2030年までに80%へ引き上げる目標を示した。
同時に、収益の柱であるハイブリッド(HV)でも優位性を固める方針だ。トヨタは今後3年間、米国のHV分野に100億ドル(約1兆5,300億円)以上を投じ、次世代エンジンなどの現地生産を拡大する計画としている。米国のHV市場では、同社が約50%のシェアを持つとも伝えられた。
















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