
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は14日(現地時間)独ミュンヘン安全保障会議(MSC)で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領について「戦争の奴隷」だと激しく非難し、ウクライナとヨーロッパに対して強力な安全保障の必要性を強調した。また、大統領選や国民投票の前提条件も安全保障だと再確認し、交渉での主導権維持に奔走した。
ゼレンスキー大統領は、この日の演説で「戦争のないプーチンを想像できるか」と問いかけ、「彼は自身をツァーリ(皇帝)だと思い込んでいるが、実際は戦争の奴隷だ」と批判した。また、「彼があと10年生きるなら、戦争が再発か拡大する可能性がある」とし、戦争はプーチン大統領の長寿と長期政権と切り離せない点を強調した。
続けてゼレンスキー大統領は、「ウクライナと欧州のためには、強力な安全保障が絶対に必要だ」と訴えた。
さらに「その安全保障は『どれだけ長く再び戦争がないのか』という核心的な質問に答えるものだ」と述べ、「だからこそ、我々はアメリカの後方支援が必要だ」と促した。
「欧州前線はウクライナが支える」…NATO加盟の意志再確認
ゼレンスキー大統領は、ウクライナが欧州安全保障の最前線に立っている点を改めて強調し、NATO(北大西洋条約機構)加盟の意志も再確認した。
彼は「欧州前線を支えているのはウクライナ人だ」とし、「欧州で最強の軍隊はウクライナ軍であり、この軍をNATO外に置くのは賢明でない」と主張。そして「少なくともこれはプーチンではなく、皆さんの決定になることを願う」と訴えた。
また、ゼレンスキー大統領は「4年間の全面戦争、1451日は誰の予想よりもはるかに長い期間だった」とし、アメリカと欧州など同盟国の支援がなければ今日まで持ちこたえられなかったと感謝の意を表した。
彼は、「欧州のどの国も自国の技術と資金のみに頼って自衛することはできず、全面戦争で単独では耐えられない」と強調した。
「プーチンは北朝鮮・中国という共犯を通じ西側の対ロシア制裁を回避」
ゼレンスキー大統領は、欧州の結束を「盾」と位置づけた。
彼は「ロシアが欧州の団結を崩すことに専念している」と指摘し、「欧州の団結がロシアの攻撃的な計画に対抗する『最強の迎撃装置』だ」と述べた。
ただし、ゼレンスキー大統領は、「この戦争で武器は政治的決定を遅らせるよりも迅速に進化している」とし、ウクライナ支援の決定にかなりの時間がかかる点に遺憾の意を示した。また、特に戦時下の指導者が聞き得る最悪の知らせの一つは「防空部隊が空っぽだ」という報告だとし、防空網の支援を訴えた。
さらに、「西側の対ロシア制裁にもかかわらず、プーチン大統領は北朝鮮や中国など世界中の共犯者を通じて制裁を回避することができる」と述べた。
ゼレンスキー大統領は、ロシアのタンカーがバルト海と北海で依然として欧州の沿岸を自由に航行している点を指摘し、最近欧州の指導者たちと露タンカーの航行を遮断する方策について議論したことを明らかにした。
トランプ大統領の「速戦即決」圧力に反論…「譲歩はウクライナだけか」
ゼレンスキー大統領は、パネルディスカッションなどでアメリカのドナルド・トランプ大統領の「早期合意」のメッセージに対して圧力を感じたことを述べつつも、ウクライナの領土を「譲歩」という名目で簡単に放棄することはできないと明言した。
彼は「ロシア側からは譲歩の声が聞こえない」とし、ウクライナにのみ一方的な譲歩を求めるべきではないと指摘した。
これに先立ち、トランプ大統領は記者団に「ロシアは和解を望んでいる。ゼレンスキー大統領が動くべきだ。そうしなければ大きな機会を逃すことになるだろう」と警告していた。
ゼレンスキー大統領は「米側は交渉で譲歩問題を持ち出すが、あまりにも頻繁にウクライナにのみ該当し、露とは無関係に扱われる」という趣旨の問題意識を示した。また、「欧州が交渉テーブルに参加しないのは大きな過ちだ」と主張した。
大統領選・国民投票も「2か月の休戦・安保が前提」と再確認
アメリカなど外部からの早期選挙要求に関しても、ゼレンスキー大統領は「条件付き」の立場を再確認した。
彼は、「約2か月間の休戦が保証されれば選挙を実施できる」という従来の趣旨の立場を繰り返した。
ゼレンスキー大統領は、国民投票も「安全保障が必須」と強調し、選挙・国民投票の議論の出発点が「政治日程」ではなく「安全保障」であることを明確にした。
「迅速な終戦」圧力と「安全保障前提」という条件が正面からぶつかる構図の中、ゼレンスキー大統領は欧州の参加など交渉の枠組みとアメリカの後方支援など安全保障を同時に要求し、交渉の主導権を手放さないというメッセージを明確に打ち出した形だ。
ロシア「言っていることは無意味…精神病者の戯言」と論評
ロシアはこの日、ゼレンスキー大統領の発言に対し、激しい非難を浴びせた。
ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は「彼の言葉はもはや発言とは呼べない。これは病んだ者の戯言で、精神異常の症状だ」と論評したとロシアのタス通信が伝えた。
ザハロワ報道官は続けて「最初は誰もが選挙過程を組織するように呼びかけていたが、すぐに考えが変わったり、選挙を延期したりする。これが一体どういう意図なのか理解できない」と非難した。













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