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「イラク戦争以降、最大規模!」米国、“イラン空爆”のため最大規模の空軍力集結 衝突なら長期戦不可避か

望月博樹 アクセス  

引用:AP通信
出典:AP通信

米国が中東に2003年のイラク侵攻以降で最大規模となる空軍力を集結させ、早ければ今週末にもイランに対する空爆を実行する準備を完了したと、複数の海外メディアが報じた。米国のドナルド・トランプ大統領の最終命令が下されれば攻撃が可能な状態にあり、軍事作戦が実施されれば長期にわたる全面戦争の様相を帯びるとの見方も出ている。

CNN、CBS、ニューヨーク・タイムズ(NYT)などは18日(現地時間)、ホワイトハウス関係者の話として、米軍が早ければ週末にもイランへの軍事作戦を実行できる態勢を整えたと伝えた。中東には空母2隻、戦闘機数十機、防空システムが大規模に配備され、トランプ大統領はイランへの軍事攻撃を命じる選択肢を手にしているという。トランプ大統領はまだ最終決定を下していないとされる。

ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官はこの日の会見で「トランプ大統領は外交的解決を常に最優先の選択肢としてきた」としつつも「イランを攻撃する多くの理由と論拠がある」と述べ、軍事行動の可能性を示唆した。イランとの交渉期限については「大統領に代わって期限を設定することはない」として明言を避けた。

トランプ大統領も同日、SNSトゥルース・ソーシャルへの投稿で、英国がインド洋のディエゴ・ガルシア島をモーリシャスへ返還しようとしていることに反対を表明し「もしイランが合意しないと決断した場合、極めて不安定で危険な体制による潜在的攻撃を排除するためにディエゴ・ガルシアや(英国)フェアフォード空軍基地を使用する必要が生じるかもしれない」と述べ、イラン攻撃の可能性に言及した。

引用:EPA通信
出典:EPA通信

先月、トランプ大統領がイランの反政府デモ弾圧を批判し軍事的圧力を強めて以降、米軍は中東に空母打撃群を展開し、戦闘機を増派するなど兵力を急速に強化してきた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米軍がF35やF22など数十機の戦闘機を派遣し、2003年のイラク侵攻以降で最大規模の空軍力を配備していると報じた。大規模空爆を指揮するための指揮統制機もまもなく到着する予定という。

すでにイラン近海には空母エーブラハム・リンカーンが展開しており、さらに空母ジェラルド・R・フォードと駆逐艦3隻が今週末から来週初めにかけて地中海に到着する見通しだ。

米軍はまた、中東の米軍基地やイスラエル、アラブ同盟国をイランの弾道ミサイル攻撃から防護するため、パトリオット・ミサイル防衛システムや高高度防衛ミサイル(THAAD)も配備した。

米政府当局者は、米国が昨年6月にイランの核施設を標的とした単発空爆「ミッドナイト・ハンマー作戦」とは異なり、今回は数週間にわたり持続的な空爆を行う能力を整えたと説明している。

実際に米国がイランへの軍事攻撃を行う場合、昨年6月の「12日戦争」と同様、イスラエルとの合同作戦となる可能性が高いとされる。イスラエル国防当局者は、イスラエルが戦争に備えた態勢を整え、米国との共同攻撃の可能性も想定して準備しているとNYTに語った。米軍関係者は、ジェラルド・R・フォードは初期段階でテルアビブなどイスラエル主要都市の防衛を目的に沿岸付近へ配置される可能性が高いと述べた。イスラエル側は「イラン政権に深刻な打撃を与え、交渉の場でこれまで拒否してきた譲歩を迫ることが目的だ」としている。

引用:EPA通信
出典:EPA通信

トランプ大統領はイラン攻撃に関する複数の軍事的選択肢について、これまでに数回の説明を受けている。米国が検討中の選択肢には、イラン政権転覆を視野にイランの政治・軍事指導者数十人を排除する作戦から、核・弾道ミサイル施設など軍事目標への空爆まで含まれるとされる。WSJはいずれの案も数週間を要する作戦になるとの見通しを示した。

米オンラインメディアのAxiosは「戦争は間もなく始まる可能性がある」とし、先月のベネズエラに対する「精密打撃作戦」とは異なり、イラン空爆は大規模かつ長期的な全面戦争に発展する可能性が高いと分析した。

トランプ大統領がイランに対する軍事的・外交的圧力を強める中、イランが核協議で大幅な譲歩を示さない限り後退は困難との見方もある。トランプ大統領の側近は「周囲は開戦を避けるよう警告しているが、今後数週間以内に武力衝突が起きる可能性は90%だと考えている」とAxiosに語った。

イランは核協議を通じて攻撃を遅らせようとする一方、決裂に備えて軍事態勢を強化し、作戦権限の分散や核施設の防護強化など戦争準備を急いでいるとWSJは伝えた。イラン革命防衛隊(IRGC)は今月初め、米軍攻撃による指導部の損失に備え、指揮官に自律的権限を与える「モザイク防衛」戦略を発表した。

さらに、世界の石油供給量の約5分の1が通過するホルムズ海峡にIRGC海軍部隊を展開し、軍事演習を実施した。また、米軍の無人機やミサイル攻撃に対応する防空システムの試験運用も行っている。ロシア軍艦もイラン沿岸に停泊しているという。

イランが主要核施設の防護強化をする様子も捉えられた。科学国際安全保障研究所の衛星画像によれば、イランは高濃縮ウランを保管していたとされるイスファハン核施設や「つるはし山」と呼ばれる地下トンネル施設の入口をコンクリートや岩、土で覆う作業を行っていたことが確認されたという。

米国とイランは17日、スイス・ジュネーブで2回目の核協議を行った。一定の進展はあったものの、核心部分では溝が埋まっていない。米国はイランに2週間の猶予を与え、具体的な提案を示すよう求めている。

米国側は核計画の全面廃棄、弾道ミサイル廃棄、地域の代理勢力解体などを要求しているが、イランはウラン濃縮放棄や弾道ミサイル問題を交渉対象とすることを拒否している。

戦略国際問題研究所(CSIS)のエリオット・コーエン研究員は「空爆が指導部を弱体化させ、広範な妥協に応じさせる可能性はある」とし「数週間から数か月続く強力な作戦が必要になるだろう」との見解を示した。

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