自民、「特段の事情」あれば紛争国への防衛装備品の輸出容認を検討

高市早苗首相が率いる自民党が、防衛装備品の輸出拡大に向けた議論を本格化させている。紛争当事国への防衛装備品の輸出を認めるほか、殺傷武器についても原則輸出を容認する方向で検討していることが分かった。
20日の読売新聞、毎日新聞、共同通信によると、自民党安全保障調査会は前日、党本部で幹部会合を開いたとのことだ。
会合に出席した小野寺五典元防衛相は、紛争当事国への武器輸出について「武力紛争の一環として現在戦闘が行われていると判断される国への移転は、我が国の安全保障上の必要性を考慮し、特段の事情がある場合を除き、原則認めない形とする」と説明した。
日本は「防衛装備移転三原則」に基づき、救難、輸送、警戒、監視、掃海(機雷探知除去)などの5類型に該当する場合に限り、防衛装備品の輸出を認めている。紛争当事国への移転は禁じられている。
政府はこれまで殺傷武器の輸出を制限してきた「5類型」の枠組みを今春にも撤廃し、防衛装備品の輸出拡大を図る方針だ。
自民党はそのための提言案を取りまとめており、連立与党日本維新の会と協議の上、3月上旬にも政府に提出する見通しだ。
政府はこれまで、ロシアの侵攻を受けたウクライナなど「被侵略国」に対して防弾チョッキなど殺傷能力のない装備品に限って輸出を認めてきた。
しかし、自民党の提言案には「被侵略国」という概念を設けず、日本の安全保障への影響を踏まえ、特別な事情がある場合には殺傷武器の輸出も可能とする内容が盛り込まれた。
自民党内では、有事に台湾も武器輸出先となり得るとの声も出ており、関連議論が活発化する見通しだと毎日新聞は伝えた。
自民党のある議員は毎日新聞に対し、輸出先について「アジアや欧州など幅広く該当する可能性がある」と述べ「台湾も当然含まれる」と強調した。
別の自民党のベテラン議員は「外交的な同志国を増やすには(輸出先の)幅を広げることが重要だ」と指摘した。「台湾が含まれるかどうかは、その時の政治状況次第だ」と述べ、輸出の可能性を排除しなかった。
また自民党の提言案には、殺傷能力を持つ武器を含む防衛装備品の完成品輸出を原則認めることも明記された。
個別の装備品の輸出可能性は国家安全保障会議(NSC)が審査し、内閣の決定は求めない方向で検討されている。ただし、武器輸出先は日本と協定を締結している国に限定する方針だという。













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