トランプ大統領、カナダ除外の北米貿易協定を検討…圧力強化

米国のドナルド・トランプ大統領の主導で設計された米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)からカナダを除外する案を検討していると、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が19日(現地時間)報じた。
USMCAはトランプ1期政権時に北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる枠組みとして妥結した米国、カナダ、メキシコの3カ国による自由貿易協定(FTA)で、トランプ大統領は当時「史上最も重要な協定だ」と称賛した。
協定には6年ごとに延長を検討する「サンセット条項」が盛り込まれており、今年が初の公式見直し時期に当たる。
米国は、カナダとメキシコが協定を通じて大きな利益を得ている一方、米国の利益は相対的に小さいとの見方を示している。
このため、3カ国を一体とする枠組みから離脱し、カナダ、メキシコとそれぞれ個別に二国間協定を結ぶ案を検討しているという。
米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリア代表は「USMCAが必ず一つの協定として維持されなければならない理由はない」と述べ、米製造業の雇用確保と貿易赤字の是正が最優先だと強調した。
特に米国は協定当事国のうちメキシコよりもカナダに対する不満が大きいと伝えられている。カナダのマーク・カーニー首相はトランプ大統領に批判的な姿勢を示しており、最近では中国との関係強化にも動いている。
カーニー政権発足後、米国とカナダ間の摩擦は頻発し、貿易も減速しているという。

米政府の統計によると、米国の対カナダ貿易赤字は2024年の620億ドル(約9兆6,100億円)から昨年は464億ドル(約7兆2,000億円)に減少した。これは両国間の輸出入がともに減少したことが要因だとNYTは分析している。
3カ国協定からの離脱がカナダに圧力をかけ、追加交渉で優位に立つための交渉カードとの見方もある。
米国がメキシコと良好な関係を保ちつつカナダを孤立させる、いわゆる「分断統治戦略」を取っているとの指摘も出ている。トランプ大統領が米国とカナダを結ぶゴーディー・ハウ国際橋の開通を認めない可能性に言及し、カナダに圧力をかけたことも一例とされる。
一方で、カナダ政府が米国との貿易協定をもはや望んでおらず、協定離脱が単なる交渉カードにとどまらない可能性も指摘されている。
カナダ政府関係者はカナダでUSMCA更新に対する期待感は極めて低いと語った。カナダはUSMCA解体の可能性に備えており、仮にカナダがトランプ大統領と新たな協定を結んだとしても、それを信頼できるか疑問だとの見方を示している。
















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