
イランの支援を受ける「抵抗の枢軸」の一員であるイエメン武装勢力フーシ派が、米国・イスラエルとイランの戦争に加わり、中東戦争は多方面に拡大する様相を見せている。フーシ派の参戦がサウジアラビアなど周辺の湾岸諸国を刺激した場合、戦線はさらに拡大するとの懸念が高まっている。
28日(現地時間)、AP通信やニューヨーク・タイムズによると、フーシ派は同日、イスラエルに向けて2回のミサイル攻撃を実施したと公式に発表した。一方、イスラエル側は防空システムを作動させ、飛来したミサイルはすべて迎撃したと明らかにした。今回の攻撃による死傷者は確認されていない。
今回のフーシ派の攻撃は限定的な規模にとどまり、世界最高水準とされるイスラエルの防衛体制を無力化するには影響は限定的だったとの見方が大勢だ。英国のシンクタンクチャタムハウスのトーマス・ジュノ研究員はタイム誌に対し、「フーシ派の攻撃がイスラエルに対する限定的なものにとどまるなら、戦局に大きな影響は与えないだろう」との見方を示した。
フーシ派の参戦で最大の懸念とされるのは、紅海封鎖の可能性だ。フーシ派は2023年ガザ地区戦争以降、パレスチナ支持と連帯を名目に世界海上原油輸送量の約10%を占める紅海入口バブ・エル・マンデブ海峡で油槽船など商船を攻撃してきた。イランが世界最大のエネルギー供給路であるホルムズ海峡を事実上封鎖した中、フーシ派がバブ・エル・マンデブ海峡まで封鎖すれば、全世界は前例のないエネルギー危機に直面する可能性がある。また、フーシ派が紅海航行を実際に阻止すれば、これまで軍事行動を自制していたサウジアラビアなど湾岸諸国が参戦を選択する可能性が高まる。イラン本土とホルムズ海峡を中心としていた戦線が中東全体に制御不能なほど拡大することになる。サウジは2015年フーシ派がイエメン首都サナアを掌握して以来、有志連合軍を率いてフーシ派と戦っており、過去4年間不安定な休戦状態を続けている。
ただし、今回のフーシ派の攻撃は一時的なものにとどまるとの分析もある。イランへの連帯を示す象徴的な行動に過ぎず、米軍の圧倒的な軍事力に対抗して全面的な参戦に踏み切るのは困難だとの見方だ。先月28日の開戦以降、フーシ派が他の「抵抗の軸」勢力であるヒズボラやシーア派民兵と異なり事態を静観してきた背景にも、こうした軍事的負担があるとの分析が出ている。
こうした中、イランとイスラエルは互いに空爆を続けている。前日にはサウジアラビアにある米軍駐留のプリンス・スルタン空軍基地が、イランから発射されたミサイルやドローンによる攻撃を受け、基地施設内にいた米兵12人が負傷した。また、イスラエルがイランに対する攻撃強化を示唆していた中、イラン唯一の原子力発電所であるブーシェフル原発も同日空爆を受けたが、人的・物的被害は報告されていない。















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