核兵器取得阻止、ミサイル脅威の除去、政権交代など初期目標は次第に後退

ドナルド・トランプ米大統領は1日(現地時間)の国民向け演説で「米国のイランにおける戦略目標」を近く達成すると宣言したが、ホワイトハウスは戦況に応じて目標を継続的に修正しており、実際の目標が何であるか不明確だとの指摘が出ている。
英ガーディアンなどによると、トランプ大統領は2月28日、核協議の最中にイランへの奇襲攻撃を開始した後、ミサイル・ドローンの脅威除去、核兵器取得阻止、海空軍の壊滅とホルムズ海峡の航行脅威解消、親イラン代理勢力の非軍事化、政権交代などを戦争目標として掲げたという。
トランプ大統領は2月28日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに投稿した動画演説で「彼らは核計画を再建し、欧州の大切な同盟国や海外に駐留する米軍を脅かし得る長距離ミサイルの開発を続けようとしており、近いうちに米本土にまで到達しかねない」と主張した。
その上で「我々は彼らのミサイルを破壊し、ミサイル産業を完全に壊滅させ、海軍を壊滅させる」とし「イランが核兵器を取得できないようにする」と述べた。また「テロ組織の代理勢力がもはや地域と世界を不安定化させ、我々の軍隊を攻撃できないようにする」とも語った。
さらにトランプ大統領はイラン国民に向けて「至る所に爆弾が降り注ぐことになる。すべてが終わったら政府を掌握せよ。米国は圧倒的な力と破壊的な軍事力であなたたちを支援する」と述べ、政権交代も促した。
一方、トランプ大統領は1日、ミサイルの脅威除去について「イランのミサイル発射は劇的に減少した」と述べるにとどまった。ガーディアンは、これはトランプ大統領の当初発言と比べて目標水準を引き下げたものだと指摘した。ロイター通信によると、米国が確実に破壊したと判断しているミサイルは全体の3分の1にとどまっているという。
イランのミサイル発射回数は戦争初期に比べて約90%減少し、製造能力も大幅に低下したものの、依然としてイスラエルや湾岸地域を攻撃できる小規模ながら持続的な能力は維持しているとガーディアンは指摘した。
トランプ大統領は国民向け演説で核兵器取得阻止について「核物質は衛星監視の下で地下深くにあるため問題ない」と語った。イランは戦争前、イスファハン近郊の地下施設に60%濃縮ウラン440キロを保有していた。これは90%まで濃縮すれば核爆弾10発分に相当する量だ。
ガーディアンは米国とイスラエルがイランの核施設への追加攻撃を続けているため、核兵器の製造は困難になったとみられる一方、核物質そのものは依然としてイスファハン近郊の地下施設に残っていると指摘した。
また、トランプ大統領はホルムズ海峡の正常化について「米国も支援はするが、ホルムズ海峡に依存する国々が自ら解決すべきだ」と述べ、一歩引いた姿勢を示した。
これに対しガーディアンは、米国がイランの海空軍を壊滅させたとしても、ホルムズ海峡を航行する船舶に対する非対称的な脅威を完全に取り除くのは難しいと指摘した。イランは現在もドローン攻撃能力に加え、機雷戦能力を維持しているという。
さらにガーディアンは、トランプ大統領が親イラン代理勢力についても「彼ら(イラン)の支援能力を潰すこと」へと目標を変えたと評価した。レバノンの武装組織ヒズボラやイエメンのフーシ派、イラクの武装組織はイスラエルや域内の米軍基地への攻撃を続けている。フーシ派は紅海封鎖も脅かしている。
トランプ大統領は国民向け演説で「(イラン最高指導者の)アリー・ハメネイ師は死亡しており、政権交代は起きたも同然だ」との論理で目標達成を主張しているが、イラン政権がシリアのアサド政権のように孤立した状態でも長期的に生き残る可能性があるとガーディアンが伝えた。
















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