
イラン戦争の影響でホルムズ海峡の通航が滞る中、米国の原油輸出が反射的利益を受けたことが分かった。米国の原油輸出は過去最高を更新した。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)は15日(現地時間)、米政府の公表データを引用し、米国の原油輸出量が先週1日当たり520万バレルに達し、過去最高を記録したと報じた。前週の輸出量は1日当たり100万バレルをやや上回る水準だった。
米国はこのほか、ガソリンや燃料用石油製品などの精製油も約750万バレル輸出した。世界的に原油に加え、精製油の供給にも支障が生じていることが米国の精製油輸出も押し上げた。
このため、本来は季節的な閑散期で在庫が大幅に積み上がると見込まれていた米国の石油在庫は大きく減少した。
原油輸出が過去最高を更新したことで、インフレ圧力も強まる見通しだ。
ドナルド・トランプ米大統領は中東の石油が買えないなら米国の石油を買うべきだと強調してきた。
オニキス・キャピタル・グループのエドワード・ヘイデン・ブリフェット・アナリストは「アジアと欧州は中東産原油の代替供給先を探している」とし「米国の供給は明確な代替先だ」と評価した。
その上で「多くのタンカーが今後数週間にわたりメキシコ湾で原油を積み込む予定を入れているため、しばらくは原油輸出の高水準が続くだろう」との見通しを示した。
しかし、アナリストらはこうした原油輸出が近く抑えられる可能性もあるとみている。原油輸出の急増とホルムズ海峡の通航混乱による中東産原油の供給減が米国内のガソリンや軽油価格を一段と押し上げ、トランプ大統領に輸出停止を決断するよう圧力をかける可能性があるためだ。
米自動車協会(AAA)によると、ガソリンの平均価格は米国がイラン空爆を始めた2月28日以降、1ガロン(約3.78リットル)当たり約1ドル(約160円)だったものが4.10ドル(約650円)まで急騰した。軽油価格は1ガロン当たり5.63ドル(約890円)と過去最高の5.81ドル(約922円)に迫っている。
トランプ大統領は2024年大統領選の遊説で、再登板すれば就任1年以内にエネルギー消費者価格を半分に引き下げると豪語していた。しかし、電気料金や家庭暖房用石油の価格は米国の物価上昇率を上回るペースで上昇した。
ラピダン・エナジー・グループは国際原油価格の上昇が続いて1バレル当たり150ドル(約2万4,000円)まで跳ね上がれば、米国産原油や精製油の輸出規制措置が打ち出される可能性があると見通した。
ラピダンはトランプ政権が輸出規制を試みることはないと業界に繰り返し説明しているものの、今月11日に終戦交渉が決裂した影響で原油価格が再び上昇すれば、こうした約束は反故にされる可能性があると指摘した。













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