
米国とイランの2回目の交渉は、議題設定の段階から平行線をたどっている。イランは、ホルムズ海峡の開放と終戦を優先的に決着させ、内部で意見の隔たりが大きい核問題は後回しにする分離交渉案を、仲介国に打診している。一方、米国は派遣予定だった交渉団を急きょ撤収させたうえで「交渉は電話で行う」と通告し、対話の格を意図的に下げる戦術に出た。
イラン、条件付き終戦を働きかけ……核では譲歩せず
イランのアッバス・アラグチ外相は、パキスタンを出発後、オマーンを訪問し、その翌日には再びパキスタンのイスラマバードを経由して27日(現地時間)、ロシアのサンクトペテルブルクに到着した。
アラグチ外相はロシア到着後、「イランとロシアは幅広い懸案、とりわけ地域の問題について常に緊密な協議を維持しており、継続的な二国間協議を進めてきた」と述べ、両国の友好関係を確認した。同外相は近くプーチン大統領と会談し、進行中の終戦交渉の状況や停戦の現状、周辺情勢の変化などについて話し合う見通しだ。
アラグチ外相はオマーンでハイサム・ビン・ターリク・アール=サイード国王を表敬訪問した後、ただちにパキスタンに戻り、アシム・ムニール軍総司令官らと会談した。イランのタスニム通信は、単なる二国間関係の議論にとどまらず、仲介国であるパキスタンを通じて、イラン側の終戦要求案を明確に伝えることが狙いだと報じた。
イランがこの日、パキスタンに提示した終戦議題は▽ホルムズ海峡に関する新たな法的枠組みの施行▽戦争被害に対する賠償金の受領▽交戦当事国による再侵略禁止の保証▽イランに対する海上封鎖の解除――などだ。イラン側の関係者は「現在進められている議論は、先の軍事的対立を終結させるための条件に絞って行われており、一部で取り沙汰されている核問題とはまったく関係がない」と一線を画した。
米政治専門メディア「アクシオス」によると、イランはホルムズ海峡を優先的に開放し、長期停戦または恒久的な終戦を宣言したうえで、その後に核交渉を継続するという構想を、仲介国を通じてホワイトハウスに伝えたという。意見の隔たりが大きい核問題はいったん後回しにし、海域の開放や封鎖解除といった実行可能な部分から合意することで、行き詰まりを打開する狙いだ。
トランプ氏、対面交渉団を撤収させ電話交渉に切り替えると通告
イラン側の「条件付き交渉」の提案に対し、米国は対面交渉を拒み、圧力をかける戦術で応じた。当初25日にパキスタンへ派遣する予定だった交渉代表団の日程を見送った米国のドナルド・トランプ大統領は26日、FOXニュースとの電話インタビューで「電話で進める。先方が望むのであれば、こちらに電話してくればよい」と述べた。現在、米国は少なくとも10年間のウラン濃縮停止と、すでに濃縮されたウランの国外搬出を要求している。これらを先に譲歩すれば、イランに圧力をかけるための実質的な手段が失われるとの判断からだ。
トランプ氏は海上封鎖の威力を誇示し、心理戦も並行して展開した。対イラン封鎖措置については「信じられないほど効果的だ」とし、「彼らはもはや多くの金を稼げなくなるということだ」と主張した。さらに「膨大な石油が流れるパイプラインがあるのに、それを送り続けることができず、配管が詰まれば、機械的な要因によって地中で内部爆発を起こす。いったん爆発すれば、復旧は不可能だ」と語った。













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