
ドナルド・トランプ米大統領の選挙区再編要求を拒んでいたインディアナ州の共和党現職の州上院議員が、予備選で相次いで敗れた。物価高やイラン戦争の影響で支持率が揺らぐ中でも、共和党内で依然として強い影響力を維持していることを示す結果とみられる。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、5日(現地時間)、トランプ氏が支持したインディアナ州上院予備選の候補者が相次いで勝利したと報じた。
トランプ氏と共和党の支持勢力は、昨年の選挙区再編案に反対した現職州上院議員7人を落選させるため動いていた。
AP通信の開票結果によると、トランプ氏が支持した挑戦者7人のうち、ブレイク・フィヒター、トレイシー・パウエル、ミシェル・デイビス、ブライアン・シュムツラー、トレバー・デフリースの5人が、現職議員を破破り、予備選挙で勝利した。
また、トランプ氏が支持したジェフ・エリントンも、共和党の現職議員がなった州上院選挙区の予備選挙で勝利した。
一方、トランプ氏が反対したにもかかわらず、現職のグレッグ・グッド議員は予備選を勝ち残った。
さらに、トランプ氏の別の推し候補であるポーラ・コペンヘイバー氏は、現職のスペンサー・ディアリー議員と接戦となり、AP通信は両者の差がわずか3票にとどまっているため、勝者を確定するのは難しいと伝えている。
今回のインディアナ州での予備選挙は、中間選挙を前に、トランプ氏の「MAGA」政治運動が共和党内でどの程度の影響力を維持しているのかを測る試金石とみなされていた。
保守系団体「クラブ・フォー・グロース」のデービッド・マッキントッシュ会長は、「これはトランプ氏にとって大きな勝利であり、わが党の支持基盤が、我々の信じることのために戦うことを望んでいるというサインだ」と評価した。
トランプ氏は、最近の物価高やイラン戦争の影響によるガソリン価格の上昇、景気への不満などを背景に、支持率の低下圧力にさらされてきた。
今年初めには、一部の下院共和党議員が関税問題でトランプ大統領と異なる意見を表明し、ジェフリー・エプスタイン関連文書の公開問題でも共和党議員がトランプ大統領の当初の反対姿勢に逆らう動きを見せた。
しかしインディアナ州の予備選挙結果は、トランプ大統領が党内の反対派に対して予備選への対立候補を後押しするという戦略が、依然として有効であることを示している。
WSJは、トランプ氏が今後もトーマス・マッシー下院議員やビル・キャシディ上院議員など、自身の方針に反対した共和党議員が関わる選挙にも影響力を行使するとの見方を示した。
インディアナ州共和党の戦略家マーティ・オブストは「大統領には自らの政策課題があり、大統領とそのチームは、連邦議員や州知事、州議会議員たちがその課題の実現に動くことを期待している」と語った。
オプスト氏は昨年、インディアナ州で行われた選挙区再編を主導した人物だ。
トランプ氏は昨年、インディアナ州共和党に対し、共和党に有利な選挙区再編案を可決するよう圧力をかけた。これは、民主党が占める連邦下院の2議席を共和党に奪い返そうとする試みだった。
しかし一部の共和党州議員が反対し、計画は頓挫した。
トランプ氏は昨年12月、自身のソーシャルメディアで対象議員らに対し「恥を知るべきだ」「全員予備選に臨むべきだ」と批判した。
選挙区再編案をめぐる共和党内の対立は、巨額の選挙資金をめぐる争いにも発展した。広告分析会社アドインパクトによると、インディアナ州の上院予備選では、テレビやデジタル、ラジオ広告などに約1200万ドル(約17億7,000万円)が投じられたという。
選挙区をめぐる争いはインディアナ州の外にも広がっている。共和党はトランプ氏の要請を受け、テキサス州やノースカロライナ州などでも共和党候補に有利になるよう選挙区を引き直した。これに対し、民主党もカリフォルニア州やバージニア州などで対抗措置に乗り出しており、中間選挙を前に選挙区再編をめぐる攻防が全米に拡大していると、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は分析している。













コメント0