トランプ政権の安保体制に動揺…ギャバード米国家情報長官が辞任
米情報機関を統括するトゥルシー・ギャバード国家情報長官(DNI)が電撃辞任することが分かった。夫のがん診断が理由とされる一方、ドナルド・トランプ米大統領の安全保障政策の中枢から距離を置かれていたとの見方もあり、トランプ第2期政権内の亀裂が改めて浮き彫りになったとの分析が出ている。
ギャバード氏はこれまで、イラン戦争やベネズエラ作戦など主要な安全保障案件をめぐり、ホワイトハウスと異なる立場を示してきた。
22日(現地時間)フォックス・ニュースやウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ギャバード氏は同日トランプ大統領に宛てた書簡で夫のアブラハム・ウィリアムズ氏が「極めて希少な骨がん」と診断されたことを理由に辞意を表明したという。
書簡の中で「夫のそばでこの闘いを支えるため、公職を退く必要がある」と説明した。
ギャバード氏は6月30日までは職務を継続し「円滑な引き継ぎに向け、職務移管を支援する」としている。
ギャバード氏の辞任はトランプ大統領がイラン核協議の決裂を想定し、追加の軍事攻撃も視野に入れているとされる時期と重なり注目を集めている。
WSJによると、ギャバード氏は今年2月以降のイラン戦争をめぐる重要協議で大きな役割を果たしていなかった。米国とイスラエルの戦争目的が一致していないと公に指摘したほか、昨年の米軍によるイラン核施設空爆後には「テヘランは核開発再建の兆候を見せていない」と述べるなど、ホワイトハウスの公式方針と異なる発言を続けていた。
トランプ政権内部では、ギャバード氏が主要な安全保障作戦から外されていたとの見方もある。昨年末、トランプ政権の安全保障チームがベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の排除作戦を準備していた際も詳細な情報は共有されなかったとされる。
一方でトランプ大統領は、主要な情報ブリーフィングにおいて米中央情報局(CIA)のジョン・ラトクリフ長官をより重用していたと伝えられている。
ハワイ州選出の元民主党下院議員であるギャバード氏は、もともと中東への軍事介入に批判的な立場で知られていた。トランプ第1期政権時代には、トランプ大統領がネオコン勢力の影響を受けていると批判していた。
しかし2024年大統領選ではトランプ支持を表明し「MAGA(米国を再び偉大に)」陣営の有力支持者として浮上した。その後、トランプ大統領は米情報機関18機関を統括する国家情報長官にギャバード氏を起用した。
ギャバード氏は在任中、情報機関の再編や人員削減、国境警備や対テロ対策の強化を推進した。「ONDI2.0」構想を掲げ組織改革を進めたが、一部からは情報機関の機能低下を招いたとの批判も出ていた。
















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