トランプ氏、ついに譲歩か…“ホルムズ逆封鎖解除”の突然宣言、その真相は

出典:ロイター通信
出典:ロイター通信

米国のドナルド・トランプ大統領がイランのホルムズ封鎖に対抗する米国の「逆封鎖」措置を解除すると宣言した。これに先立ち、米国は4月からイランに対してホルムズ海峡の海上封鎖を実施してきた。米海軍がイランの港に出入りする船舶を遮断及び迂回させ、この過程で一部の船舶を拿捕することもあった。

5月29日にトランプ大統領は、自身のSNSである「トゥルース・ソーシャル」に、「米国が実施していた海上封鎖を解除する。ホルムズ海峡に縛られていた船舶は帰航手続きを開始できる」と明らかにした。続けて「ただしイランは、核兵器を絶対に保有しないと約束しなければならず、ホルムズ海峡は通行料なしで完全に開放されなければならない」とし、「さらに海峡に設置された機雷は除去されなければならない」と強調した。

トランプ大統領のこの主張は、米国とイランが合意に迫っているが、トランプ大統領が米国とイランの交渉団が暫定的に合意した了解覚書(MOU)草案には署名しなかったという事実が知られた直後に出た。トランプ大統領のSNS投稿が公開された後、イランはこの主張をすぐに反論した。

英ガーディアンによると、イラン側は「核問題に関する合意はなく、米国が一方的に自国の立場を発表している」とし、「まだ交渉は進行中だ」と述べた。米軍事専門メディアのThe War Zoneも「米国は交渉がかなり進展したと主張している。トランプ大統領はまるで成果が確定したかのように(海峡の逆封鎖解除を)発表した」とし、「しかしイラン政府とメディアはこれを否定している」と指摘した。

米国の逆封鎖が実際に解除されたのか疑問の声が依然として存在する中、米軍は過去数週間にわたり、米軍の指示を受けた商船数十隻が海峡を通過することに成功したと主張した。31日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は匿名の関係者を引用して「米中央軍(CENTCOM)は最近3週間で商船約70隻がホルムズ海峡を通過できるよう案内を支援した」と報じた。

匿名の当局者たちは「相当数の船舶は狭い海峡を通過する際に位置が探知されないよう船舶自動識別装置(AIS)を切った状態だった」と説明した。いわゆる「ダークシップ」で運航し、万が一の事故を防ぐため米軍と連絡を取りながら航路の案内を受けたという意味だ。

当局者たちはその船舶の種類や具体的な航路は明らかにしなかった。ただし、ある当局者は「船舶の航路がイランの沿岸に近くはなかった」と説明した。海運分析家たちはその船舶がイラン側ではなくオマーンに近い航路を利用したとみている。

NYTは「米国の調整の下、ホルムズ海峡の通航が続いているということは、一部の船主がペルシャ湾の内外に縛られた船舶を移動させるためにリスクを冒していることを意味する」と伝えた。イランの許可を得ることなく、または海峡の通行料を支払わずに海峡を通過しようとする船主たちにとって、米国が調整した航路が代替案として浮上したというわけだ。

海運データ会社ケプラー(Kpler)によると、今年3月1日から5月19日までホルムズ海峡を通過した船舶895隻のうち、半数以上がイラン側の航路を利用したという。約40%は航路が確認されていないか、AISを切った状態で運航していた。

一方、トランプ大統領がMOU草案の受け入れに線を引いたことで交渉の出口が再び不透明になった。交渉を進める当局者たちの間では合意がなされたMOU草案にもかかわらず、トランプ大統領があえて署名を拒否した理由は米国内の批判世論を意識したためだと分析されている。

現在、MOU草案には両国間の休戦を60日間延長することと、核交渉の開始、ホルムズ海峡の再開放などの内容が含まれているとされる。草案に含まれる内容の中でも特に米国が凍結中のイラン資産を解除することについて両国の意見が大きく分かれているようだ。

イランは休戦合意と同時に、米国が最低200億ドル(約3兆1,900億円)の凍結資金を解除することを望んでいるが、米トランプ政権はイランの非核化の進展に合わせて凍結資産を段階的に解除するという立場を堅持している。トランプ大統領は米国が凍結中のイラン資産の解除に関する合意内容が米国側にとって十分でないと判断し、イラン側に修正を要求したとされる。

有馬侑之介
有馬侑之介

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コメント1

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コメント1

  • 磯爺

    イランの要求である凍結資産の一部解除は、停戦中にロシア、中国、北朝鮮などから秘密裏に武器や弾薬などの攻撃に不足している物資を賄う事は火を見るよりも明らか。核放棄の確約が無ければイスラエルが猛反対するだろう。

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