
フランスとドイツが主導してきた第6世代戦闘機の共同構想が両国の意見相違を乗り越えられず、事実上頓挫した。米国製「F-35」への依存を減らし、独自の空中戦システムを構築するとした約1,000億ユーロ(約18兆5,200億円)規模の計画が核心となる有人戦闘機の段階で止まった。
米軍事専門メディアのザ・ウォー・ゾーン(TWZ)は8日(現地時間)、フランスとドイツによる「将来戦闘航空システム(FCAS)」の取り組みが「合意不可能な差」にぶつかり崩壊したと報じた。FCASはフランスとドイツが主導し、スペインが参加した次世代空中戦の事業だ。2040年代の運用を目指し、第6世代の有人戦闘機と連携して戦闘を行う無人機(ロイヤル・ウィングマン)、戦闘クラウドを1つにまとめる構想が核心だった。
しかし、最も重要な有人戦闘機分野がまず頓挫した。報道によれば、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相とフランスのエマニュエル・マクロン大統領は最近の会合で、両国の防衛産業間の意見相違をこれ以上狭めるのは難しいと判断したという。ロイター通信もフランス・エリゼ宮の確認を引用し、フランスとドイツが共同戦闘機の開発を続けられなくなったと伝えた。
決定打は産業主導権と技術共有問題だった。多用途戦闘機「ラファール」を製造したフランスのダッソーはFCASの核心となる有人戦闘機開発を主導しようとした。一方、ドイツとスペイン側の利益を代表するエアバスは、よりバランスの取れた役割分担と技術へのアクセス権を要求してきた。
軍事的要求も異なった。フランスは次世代戦闘機に核武装の運用能力と空母搭載能力を盛り込もうとした。自国の核抑止システムと海軍の航空戦力を考慮する必要があったからだ。一方、ドイツは空母がなく、核運用の概念もフランスとは異なった。同じ機体を作っても、どの任務を優先するかから両国の計算が分かれた。
FCASは以前からこうした問題で揺れていた。ロシアの脅威と米国の安全保障公約の不確実性が高まる中、欧州は独自の防衛能力強化を掲げた。しかし、核心的な武器システムでは各国の産業利益と軍事戦略が衝突した。欧州統合防衛の象徴とされていた事業が、逆に防衛産業協力の限界を浮き彫りにした形だ。
FCASの全体が消えるわけではない。TWZは核心となる有人戦闘機分野は中断されたが、戦闘クラウドと無人機など一部の構成要素は別の防衛事業として続く可能性があると伝えた。戦闘クラウドは戦闘機、無人機、衛星、地上センサーなどをリアルタイムで接続し、戦場を1つのネットワークで結ぶシステムだ。

それでも今回の座礁は欧州の防衛構想に大きな打撃だ。FCASは米F-35への依存を減らし、欧州が次世代空中戦の主導権を直接確保しようとする象徴的事業だった。ドイツはすでにF-35の導入を決定しており、他の欧州諸国も米国製のステルス戦闘機に大きく依存している。核心的な戦闘機構想が止まることで「脱F-35」の名分も弱まるのは避けられない。
逆に日本、英国、イタリアが推進する「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」は、より注目を集める可能性が高まった。GCAPも第6世代戦闘機を目指しているが、現時点ではFCASより政治・産業構造が単純だとの評価を受けている。















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