裁判所が政府側の主張に一定の説得力を認める

米国のドナルド・トランプ大統領の「10%グローバル関税」を巡る法廷闘争で、連邦控訴裁判所がトランプ政権側の主張を一部認めた。裁判所は、政府が本案で勝訴する可能性が高いと指摘した。関税を違法とする判断に基づいて徴収を止めれば、現時点で政府に大きな損害を与える可能性があると判断した。今回の決定により、関税は7月末まで維持できることになった。
米連邦巡回区控訴裁判所は11日(現地時間)、通商法122条に基づき、トランプ政権が2月に課した10%のグローバル関税を違法とした米国際貿易裁判所の判決の執行を停止すると決定した。これにより、先月、米国際貿易裁判所(CIT)が下した違法判決の効力は事実上停止した。米政府は、少なくとも控訴審が進む間、現在の10%関税措置を維持できる。控訴裁判所は、控訴審を受理した直後の先月12日、1審判決の執行を一時停止する命令を出しており、今回、その期間がさらに延長された形となった。
控訴裁判所は決定文で、1審裁判所の法解釈に誤りがある可能性を指摘した。また、関税徴収を停止した場合、連邦政府が回復困難な損害を被る可能性があると判断した。特に裁判所は、政府の法的主張について「本案で勝訴する可能性が高い」と明示した。
これは単なる手続き上の決定にとどまらない。通常、執行停止の可否を判断する際、裁判所は控訴人の勝訴可能性や被害の規模などを総合的に検討する。今回、裁判所が政府側の主張に一定の説得力があると公に示した点は重要だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、控訴裁判所が貿易裁判所の判断に誤りがあった可能性を示唆したと評価した。また裁判所は、関税が最終的に違法と判断された場合には納付済みの関税を還付できる一方、現時点で関税徴収を停止し、その後に政府が勝訴した場合、行政府が被る損害は回復が難しいと判断した。
「10%関税」は、トランプ大統領の相互関税政策が違法判断を受けた後に導入された措置だ。トランプ大統領は、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に課していた相互関税が連邦最高裁で違法と判断されたことを受け、通商法122条を活用し、全世界からの輸入品に一律10%の関税を課した。しかし、香辛料輸入会社バーラップ・アンド・バレル(Burlap & Barrel)、玩具会社ベーシック・ファン(Basic Fun)、ワシントン州などが起こした訴訟で、米国際貿易裁判所は先月7日、同関税は法的根拠が不十分だとして違法との判断を下した。
控訴審の最大の争点は、通商法122条の解釈だ。同条は、大統領が「根本的な国際収支問題」が発生したと判断した場合、最大150日間、15%以下の関税を課すことができると定めている。トランプ政権は、米国の大規模な貿易赤字が国際収支問題に当たると主張している。一方、原告側は、122条は本来、為替危機や国際収支危機のような非常事態を想定した条項で、数十年にわたって続く米国の慢性的な貿易赤字には適用できないと反論している。
AP通信は、今回の訴訟が単に関税の適法性にとどまらず、大統領の通商権限の範囲を巡る重要な試金石になっていると評価した。控訴審で政府が勝訴すれば、今後、大統領が貿易赤字を理由に議会の承認なしで広範な関税を課すことができるという先例となる可能性がある。反対に政府が敗訴すれば、行政府は通商法301条や232条など、既存の通商法体系に頼らざるを得なくなる。
ただし、今回の訴訟結果に関係なく、現在の10%グローバル関税は7月24日に終了する可能性が高い。通商法122条は、大統領が最大150日間に限り緊急関税を課すことができると定めている。期間を延長するには、議会の承認が必要だ。
トランプ政権は、122条に基づく関税が期限を迎える前に、通商法301条を適用するため、強制労働および過剰生産に関する調査を終える見通しだ。米通商代表部(USTR)は、すでに先月2日、強制労働問題を根拠とする301条調査の結果を発表し、韓国製品に12.5%の関税を課す方針を予告している。USTRは通商法301条に基づき、「過剰生産」を問題視する調査も進めている。韓国も調査対象国だ。
ジェイミソン・グリアUSTR代表は先月4日、既存の貿易合意を超える関税は課さない方針を明らかにした。貿易合意上、韓国の対米輸出品に対する関税は15%となっている。













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