
ロシアがウクライナ侵攻で強みとしてきた圧倒的な人的資源の優位性が限界に直面しているとの分析が出ている。巨額の現金報酬を提示しても新兵募集は大幅に減少しており、兵力不足を補うための無理な徴兵策が国内経済に悪影響を及ぼしているとの指摘もある。
14日(現地時間)CNNによると、ロシア政府は契約金として8万ドル(約1,282万4,000円)の支給に加え、14万ドル(約2,244万円)の債務免除を提示するなど、大規模な兵員募集を行っているという。イラン戦争の影響で原油価格が上昇し、ウラジーミル・プーチン露大統領の戦費調達にも一定の余裕が生まれたためだ。
しかし、経済専門家ヤニス・クルーゲ氏の分析によると、今年第2四半期の入隊者数は前年同期比で20%減少したという。前線の厳しい実態や待遇の問題が広く知られるようになり、高額なインセンティブの効果も薄れているとみられる。
国際戦略研究所(IISS)上級研究員ナイジェル・グールド・デービース氏は「いくら財政に余裕があっても、資金だけで戦争を遂行することはできない」と指摘した。その上で「ロシアは戦死者を補充する速度を上回るペースで兵力を失い始めている」と分析した。
こうした兵員確保の難航は深刻な労働力不足を招き、ロシア経済全体にも影響を及ぼしている。西側情報機関はロシア軍の累計戦死者数を約50万人と推計しており、さらに数十万人の高度人材が徴兵を避けるため国外へ流出したとみている。人手不足に伴う賃金上昇はインフレ再燃の要因にもなっている。
物価上昇の影響も顕在化している。6月の公式インフレ率は5.52%だったが家計が実感する食品価格は2024年1月と比べて18%以上も上昇したという。公共料金や消費税の引き上げも重なり、個人消費は冷え込み、景気減速の兆候が強まっている。
一方、ウクライナは先端ドローン技術の活用によって戦術面で優位性を高めている。ウクライナ軍はドローンやロボットのみでロシア軍拠点を制圧するなど無人作戦を拡大しており、5月にはロシアの月間新兵募集数を上回る規模のロシア兵を死傷させたと主張している。














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