
ロシア海軍のフリゲート艦アドミラル・グリゴロビッチが16日(現地時間)、イギリス海峡のワイト島沖の国際水域で英国籍の民間ヨットに対して警告射撃を行い、英国防省が調査に乗り出した。
BBCやガーディアンなどによると、アドミラル・グリゴロビッチは同日午前11時40分頃、ワイト島の南約37kmの海域で小型の無動力ヨットのブライト・フューチャーに向けて警告射撃を行ったという。
ブライト・フューチャーはアドミラル・グリゴロビッチが約457mの距離から警告射撃を行ったとして英国沿岸警備隊に通報し、英海軍が現場に出動して状況を確認した。ヨットには引退した英国人夫婦が乗っていたが、人的・物的被害はなかった。
夫婦はBBCの取材に対し「アドミラル・グリゴロビッチが汽笛を5回鳴らした。『こちらを認識しているか』という意味だった」とし「私たちはすぐに左へ2度進路を変更し、相手を確認していることを示した」と語った。
続けて「その約1分後に再び汽笛が5回鳴らされ、その後ライフル銃による発砲が4~5回あった」と説明した。「発砲は私たちを狙ったものではなく、空に向けた警告射撃に見えた」と述べた。
一方、ロシア国防省はアドミラル・グリゴロビッチの乗組員が無線で複数回連絡を試みた後、警告用の照明弾を発射し、さらにライフル銃による警告射撃を行ったと説明した。また「乗組員は国際航行規則に従って行動した」と主張している。しかし、夫婦側は無線連絡も照明弾の発射もなかったとしている。
英国防省は現在、事案の経緯を調査している。英国防省の報道官はBBCに対し「警告射撃はブライト・フューチャーを標的にしたものではなく、衝突の可能性を回避するための措置だった」と説明した。BBCによると、当時は濃霧が発生しており、ヨットは軍艦の方向へ漂流していたという。
ロシア海軍艦艇は定期的に国際水域であるイギリス海峡を航行しており、その際は英海軍艦艇による監視を受けている。今回も英海軍の哨戒艦HMSマージーがアドミラル・グリゴロビッチを監視していた。
アドミラル・グリゴロビッチは大西洋や地中海、バルト海を行き来するロシア船籍の船舶を護衛する任務に就いていたとされる。北大西洋条約機構(NATO)関係者によると、ロシアの影の船団(シャドーフリート)の護衛任務にも従事していたという。
英国政府は最近、ワイト島沖でロシアのシャドーフリートとみられるタンカーのスミルトスを拿捕した。ロシアによるウクライナ侵攻開始後、英軍主導で制裁対象船舶を拿捕した初の事例とされる。ただし、英国政府関係者は今回の警告射撃について、スミルトス号の拿捕とは別の事案との見方を示している。













コメント0