「イランとの第2段階協議、むしろ進めやすくなる」

米国のドナルド・トランプ大統領は16日、「イランは核兵器を開発することも、購入することもない」と述べ、「もし彼らが核を確保しようとするなら、地獄のような災厄が襲いかかる」と警告した。G7(主要7か国)首脳会議に出席するためフランス・エビアンを訪問中のトランプ大統領は同日、カタールのタミム・ビン・ハマド・アール=サーニ首長との首脳会談で、自身が電子署名した終戦に関する覚書(MOU)に「イランが決して核を保有できないことが明確かつ確実に記されている」と説明している。米国とイランは19日にジュネーブで署名式を開いた後、直ちに実務協議に入る見通しだ。
トランプ大統領は同日、「我々はイランとの交渉を終えており、第2段階へ進むのはむしろ一段と容易になるだろう」と語った。両国は60日間にわたる核協議などを行う予定だが、ホルムズ海峡の通航などを巡って意見の隔たりがあり、実務グループの協議では難航も予想される。トランプ大統領は、最終合意の際に米国が日本、韓国、欧州企業などが参加する3,000億ドル(約48兆1,000億円)規模のイラン再建基金を検討しているとの英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道について、「その噂はばかげている」と否定した。そのうえで、「我々はイランに資金を投じない。我々にイランへ資金を投じる義務はない」と強調している。
トランプ大統領は対イラン軍事作戦に関し、「政権交代には関心を払っていなかった」と振り返り、「長年にわたり政権交代を見てきたが、成功したことは一度もなかった」と述べた。それでも、「いずれにせよ、イランでは政権交代が起きたようだ」と主張し、「第1、第2のグループは消え、第3のグループはより賢明に見える。我々は理性的で、急進化しておらず、自国を助けようとする人々を相手にしている」と説明した。さらに、「イラン政権は合理的な指導部を備えている」とし、「政権転覆」は望んでいないとの立場を改めて示している。
トランプ大統領は、イスラエルが最近レバノンの首都ベイルートを空爆したことについて、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は「レバノン問題で、より責任ある行動を取るべきだ」と指摘した。イスラエルと、レバノンに拠点を置く親イラン武装組織ヒズボラとの衝突は、今後の終戦合意の履行を脅かす要因になり得る。トランプ大統領は「レバノンには、絶えず頭をもたげるヒズボラという小さなとげのような存在がある」と述べ、イスラエルが民間人の死傷者を出さない形でヒズボラへの作戦を遂行できないのであれば、隣国シリアがヒズボラに対応すべきだと提案している。ネタニヤフ首相との不和説については、「関係は非常に良好だ」として否定した。
トランプ大統領は、イラン問題が一定程度整理されつつあるとして、「今後、米国はウクライナに集中する」と述べた。さらに、「ロシアはウクライナと同じく甚大な人的被害を受けた。合意を結ばなければならない」と訴えている。「状況は大きく変わらず、双方が戦い続けながら兵士を失っている」という認識を示した形だ。トランプ大統領はG7期間中、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と別途会談する予定となっている。これに先立ち、トランプ大統領をはじめとするG7首脳とゼレンスキー大統領は同日午前に実務会議を開き、ウクライナ支援や終戦交渉の問題などについて協議している。
















コメント0