「これで約8,500円?」と驚きの声…W杯会場の高額物価に「白昼の強盗」と批判

2026 FIFAワールドカップの開幕後、会場内の飲食代やチケット価格の高さを巡り、「ぼったくりではないか」との批判が広がっている。スタジアムを訪れたサッカーファンだけでなく、取材中の記者からも驚きの声が上がっている。
米ヤフースポーツなどによると、ESPNアフリカのエディ・ドーブ記者は14日、米ニュージャージー州のメットライフ・スタジアムで行われたブラジル対モロッコのグループリーグ戦を前に、売店で食事を購入したところ、その価格に衝撃を受けたという。
「X」に投稿された動画によると、ドーブ記者が買ったのは手のひらほどの大きさのサラダ、ミネラルウォーター、クロワッサン、鶏胸肉の計4品だった。しかし、会計額は52.98ドル(約8,540円)に上った。
ドーブ記者は「とても空腹で、値段を確かめずに注文してしまった」と振り返り、「支払い額を見て驚いたが、返金のためにもう一度列に並び直すのも気まずく、そのまま受け取った」と打ち明けた。
この場面を撮影した同僚の記者は、価格について「白昼の強盗(daylight robbery)」だと痛烈に批判した。動画は数十万回再生され、大きな話題となっている。
英スポーツ専門メディアのtalkSPORTも、メットライフ・スタジアムの飲食代がファンの不満を招いていると伝えた。
会場内ではミネラルウォーター1本が5ドル(約800円)、ビール1杯が19ドル(約3,000円)で販売され、チキンテンダーも19ドル前後だという。一部のファンからは「暴利の極みだ」との声が上がっている。
チケットは約2万2000円から…決勝戦には約160万円超の席も
メキシコ市民「庶民に現地観戦は夢のまた夢」
批判は飲食代だけにとどまらない。W杯の入場券そのものについても「高すぎる」との指摘が相次いでいる。talkSPORTやAP通信によると、FIFA(国際サッカー連盟)はグループリーグ戦のチケットを140ドル(約2万2,600円)から販売した。一方、ニュージャージー州で開催される決勝戦では、一部の座席が1万ドル(約161万1,900円)を超えたという。さらに、一時は3万ドル(約483万6,000円)近くまで高騰した席も確認された。
こうした高額チケットへの批判を受け、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は、自身に割り当てられた席を21歳の女性に譲り、開幕戦への出席を見送った。シェインバウム大統領は、メキシコ国内で開催される13試合のいずれも観戦しない考えを示している。
メキシコ市民の一人は現地メディアの取材に対し、「チケットが高すぎて、現地観戦など考えられない」と述べ、「メキシコはサッカーを愛する国なのに、自国開催のW杯を遠くから眺めるしかない現実が悲しい」と語った。

価格をめぐる議論が広がるなか、FIFAは各国サッカー協会に対し、60ドル(約9,700円)程度の割引チケット約13万枚を追加で配分したとされる。それでもファンの間では、「一般のサッカーファンが気軽に足を運べない大会になった」との不満が根強い。
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は11日、メキシコシティで開いた記者会見で、価格批判について「もし我々が間違っているというなら、北米のすべての人々が間違っていることになる」と反論した。
その上で「60ドルという価格は、米国の主要スポーツのプレーオフ試合の中でも最も安い水準だ。W杯の平均入場料も500ドル(約8万600円)未満で、米国のスポーツイベントの中では低い部類に入る」と説明した上で、「サッカーで得たすべての収益は、加盟する211の国・地域に再投資される」と強調した。
米国、メキシコ、カナダの3カ国が共催する今大会は、史上初めて48カ国・地域が参加する過去最大規模のW杯となった。しかし、開幕直後から高騰するチケット価格や会場内の物価が、大会の成功を左右する課題になっているとの指摘が出ている。













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