
ドナルド・トランプ米大統領とイランのマスウード・ペゼシュキアン大統領が17日(現地時間)に署名した終戦に関する了解覚書(MOU)の内容が明らかになり、米政界で波紋が広がっている。イランの高濃縮ウランを含む核開発計画の扱いは曖昧な一方、一部の対イラン制裁の即時緩和や大規模なイラン復興基金の創設が盛り込まれていることが判明したためだ。
米紙USAトゥデイなどによると、米共和党のビル・キャシディ上院議員は同日「レーガン氏も墓の中でうごめいているだろう。ここ数十年で最悪の外交政策上の失策だ」と厳しく非難した。さらに「イランの核開発の野心は抑え込まれておらず、ホルムズ海峡を脅かせば効果があることをイランは学んだ。今後も間違いなく、このカードを利用するだろう」と警鐘を鳴らした。
また、米政府が創設を約束した3,000億ドル(約48兆4,100億円)規模の復興基金や凍結資産の解除、石油販売の容認によって、イランが新たなインフラを整備し、核開発の野心をさらに強める恐れがあるとの見方を示した。特にイラン復興基金をめぐる条項はトランプ大統領の支持層からも反発を招いている。保守系政治評論家のマーク・ティーセン氏はフォックス・ニュースで「ナチスが政権を握ったドイツに『マーシャル・プラン』を提案するようなものだ」と批判した。
対イラン強硬派として知られる米共和党のテッド・クルーズ上院議員も「米国を殺そうとしている神権政治の狂信者たちに数十億ドルを与えるのは賢明な考えではない」と指摘し、トランプ大統領は「誤った助言を受けている」と批判した。また、トランプ第1次政権で国連大使を務めたニッキー・ヘイリー前サウスカロライナ州知事も「トランプ政権は合意成立そのものに固執し過ぎている」とした上で、イランへの制裁を緩和し資金を提供することは「我々が壊したばかりの脅威を再建するための資金を与える重大な誤りだ」と強調した。
野党・民主党からもトランプ大統領は戦争を始めたにもかかわらず終わらせ方を知らなかったとして批判の声が上がった。米民主党のチャック・シューマー上院院内総務は「米国にとって重大な災厄の一つとして記憶されるだろう」とした上で「あまりにも多くの点でイランに譲歩したように見える」と述べた。米民主党のアダム・シフ上院議員も「イランにとっては素晴らしい合意だが、米国にとっては最悪の合意だ」と批判した。
海外メディアも今回の合意について「米国の降伏宣言」との見方を示している。英紙ガーディアンは「トランプ大統領は第一次世界大戦で敗れたドイツが1919年に屈辱的なベルサイユ条約に署名した場所と同じベルサイユ宮殿で了解覚書に署名した」と報じ「トランプ大統領はベルサイユで無条件降伏文書に署名した」と伝えた。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「14項目全てがイランの勝利だ」と評価し、NBCニュースは「ホワイトハウス関係者が今回の合意を『低強度の屈辱』と表現した」と報じた。














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