
米国とイランが終戦の合意のための覚書(MOU)に電子署名し、19日にスイスで署名式を行う予定のなか、米情報機関が、イランを信頼できないという決定的な情報を入手していたことが明らかになった。
米ニュースサイト、アクシオスが15日(現地時間)、今回の協議に詳しい情報筋2人の話として報じた内容によると、前日、トランプ大統領は覚書の発表に先立ち、中心となるスタッフと、複数回の非公開の高官級の会議を行ったという。
この場で、ジョン・ラトクリフ米中央情報局(CIA)長官は、トランプ大統領と高官のスタッフに「CIAが入手した内部の情報がある」と述べ「イランの当局者が内部で議論している内容と、米国や仲介国側に伝えるメッセージの間に、差異があった」と語った。さらに「イランが、最終的な核合意の段階で、米国が要求する水準の譲歩を受け入れる意思があるかどうか、確実ではない」と付け加えた。この情報を根拠に、マルコ・ルビオ国務長官とピート・ヘグセス国防長官も、内部の会議で懸念を表明したという。
しかし、J・D・バンス米副大統領やスティーブ・ウィトコフ中東特使、ジャレッド・クシュナー米特使は、CIAが入手した内部の情報に基づく懸念を無視し、今回の合意を支持した。結局、トランプ大統領もイランとのMOUへの署名を決定した。
ある情報筋はアクシオスに「(CIAの)情報によると、イランの実際の意図は、合意上の約束と一致していないようだ」と明らかにした。
ホワイトハウス「結局、最終的な決定者はトランプ大統領」
米国内でも「イランの本音」を懸念する声が大きいなか、ホワイトハウスは、こうした懸念を一蹴した。

ホワイトハウスの関係者はアクシオスに「トランプ大統領はすべての意見を聞くが、最終的な決定は大統領が下す」とし「今回の覚書は、イランが核兵器を保有せず、高濃縮ウランを蓄積せず、世界のエネルギー供給を人質に取らないようにするという、政権の中核となる原則をすべて反映している」と主張した。
最終的な核合意が成立すれば、米国は戦争の期間中に増派した部隊を30日以内に撤収し、合意の日程に従って、対イランの制裁を段階的に解除する方針も検討されているという。
現時点で、CIAと国務省は関連の問い合わせにコメントを拒否しており、国防総省は別途の立場を示していない。
覚書の署名の後も神経戦を続ける米国とイラン
一方、米国とイランは、覚書の電子署名の後、署名式を前にした現在までも、神経戦を続けている。
トランプ大統領は、交渉の核心である核兵器に関して「イランが核を開発しようとすれば、地獄のような災いが襲う」と警告した。
交渉のもう一つの争点であるホルムズ海峡の開放に関しても、トランプ大統領は「署名すれば即座に海峡が開放され、通行料はない」と主張した一方、イラン側は「ホルムズ海峡の開放は60日の限定で、その後はオマーンと協議して手数料を徴収する」と反発している。

特に論議となっているのは、経済的な補償だ。米国がイランに、戦争の賠償金の性格を持つイラン再建基金を支援するという観測に関して、米国は「米国民の税金は一銭も使わない」と強調し、再建基金は欧州や韓国、米国などの企業が提供するものだと主張した。
覚書には、凍結資産の活用とともに、最終的な合意の段階で、イランの再建や経済開発のための3,000億ドル(約48兆4,000億円)規模の基金の創設の計画が含まれているという。ただ、米国側は、これを先払いではなく「成果に基づく報酬」と規定している。
米高官らは、イランの真剣さを判断するのに長い時間は必要ないとみている。ある関係者は「今後2〜3週間のうちに、イランが実際に意味のある核の措置を取る意思があるか、確認できるだろう」とし「そうでなければ、交渉は特に成果を上げずに終了する可能性がある」と述べた。
終戦交渉が事実上、最終段階に入るなか、核廃棄の検証や制裁の緩和策をめぐる、後続の交渉の結果に関心が集まっている。













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