
中国が極超音速滑空兵器(HGV)を搭載可能とされる準中距離弾道ミサイル(MRBM)である「DF-17」の発射シーンを初めて公開し、その背景に注目が集まっている。21日(現地時間)、中国官営の環球時報など現地メディアは、中国人民解放軍・ロケット軍がDF-17の発射シーンを公開し、遠距離打撃能力を誇示したと報じた。

20日、中国中央電視台(CCTV)はロケット軍が陸軍及び空軍と共に北西部ゴビ砂漠で合同訓練を行う様子を公開した。映像には発射車両が作戦地域に移動し、停車した後、爆音と共にDF-17と推定されるミサイルが空に舞い上がる様子が収められている。
これについて現地の軍事評論家、杜文龍氏は「この映像はロケット軍の強力な戦闘準備態勢とDF-17の発射車両が険しい地形と様々な戦場の中でも作戦能力を維持できることを証明している」とし、「今回の訓練には様々な種類のミサイルが使用されており、これは多様な目標に対応できることを示している」と評価した。
実際に今回の訓練映像には「東風26」などの新型ミサイル発射の準備をするシーンも公開された。東風26は射程3,000~5,000㎞で、米軍の西太平洋の重要戦略拠点であるグアムを射程内に収めており、「グアム・キラー」と呼ばれている。

DF-17は中国が世界で初めて実戦配備したHGVを搭載可能とされるミサイルで、2019年10月1日に行われた中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典で初めて公開された。最大速度はマッハ5~10、射程は1,800~2,500㎞で、従来の弾道ミサイルとは異なり予測不可能な飛行軌道を持っている。
このような特徴のおかげで、米国のTHAADやペトリオット、イージス艦のSM-3ミサイルなどで迎撃することが事実上不可能だと言われており、台湾海峡の有事の際に米海軍の空母打撃群が接近するのを阻止する役割を果たす。また、沖縄など第一列島線内にある米軍の主要拠点及び在日・在韓米軍基地を狙うことができる。
このため、今回の映像公開は、22日から沖縄と九州で実施されている米海兵隊と陸上自衛隊による日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」も念頭に置いたものだとの見方が出ている。また、米国主導の環太平洋合同演習(RIMPAC)開幕を控えている点や、米軍の最新中距離ミサイルシステム「タイフォン」を牽制しようとする意図も読み取れる。

これに先立つ21日、朝日新聞などのメディアはタイフォンが22日から10月まで行われる日米共同訓練に投入されると伝えた。タイフォンは米国のロッキード・マーティンが開発し、米陸軍が運用している最新の中距離地対地ミサイル発射システムだ。
米海軍艦船で使用していた垂直発射装置をトラックの上に載せて地上型に改造したもので、強力な戦術的機動性を誇る。特にタイフォンはトマホークとSM-6ミサイルを混ぜて発射できる利点がある。トマホークは射程が約1,600㎞に達し、これは海上自衛隊鹿屋航空基地から発射すれば中国・北京まで射程に入る距離だ。
また、台湾海峡とそれを渡る踏み石役をする中国の沿岸基地を精密打撃できるため、強襲揚陸艦や護衛艦、レーダー基地、軍飛行場を開戦初期に無力化することができる。













コメント0